060924
心機一転。やるぞ!
受験生の3男がどうもすべてに本気になれていないようなので、ふたりで今後の事についてじっくり話し合いました。彼によると 学校では一生懸命勉強できていると言うのですが、家での彼はだらだらご飯を食べ、だらだらテレビを見て、だらだらお風呂に入って、 だらだら勉強をすると言う何とも締まりのない生活の連続だったからです。
そこで、ふたりでどうしたら変われるか話し合った結果。<信仰の姿勢がなっていないので、信仰を立て直そう。また、勉強も本物の 受験生になるように自覚を持とう>と言うことになり、その為に心機一転、頭を丸めて思いを変えようと言うことで意見が 一致しました。
自覚を持って新しい生活に入るためには、外見を変える事が以外に大きな力を発揮することも良くあります。格好をつけたり、 おしゃれを考えていたりしたら、新しく出発することの足かせになったりするからです。
早速お風呂場に新聞を敷き詰めて、その上に彼が座りました。そして、もう十数年も使っていない電気バリカンを引っ張り 出してきて、動くことを確かめながら、最初は恐る恐る刈り始めました。もし途中で動かなくなったりしたら、彼は侍頭で学校に行く 羽目になってしまいます。
頭にそってバリカンを滑らせると、バリカンの幅にそって髪の毛がばさばさと落ちていき、そこに青々とした頭が広がっていきます。 頭を刈られる本人は心配そうですが、刈る方の私にとってはすこぶる快感です。
このバリカンは長男と次男が中学時代に使っていた、もう随分古いものですが、昔とちっとも変わらない軽快な動きで、どんどん 刈り上げて行き、そしてあっという間に長くむさ苦しかった頭がすっきりした坊主頭に変身しました。ただ、耳の辺りや襟足の所には 刈り残しの長い髪が少し残っていましたので、はさみを使って揃えました。そして、最後にかみそりを使って、もみあげや襟足を簡単に 剃りました。
そして、「さあ終わったよ。お風呂に入ってきなさい。」と彼を促しました。彼はお風呂に入る前に鏡の前に立って、丸刈りになった 自分の頭をまじまじと眺めていました。もみあげの部分等、幾分左右対称になっていない不恰好な所もなくはないですが、久しぶりの 床屋さんの割には上出来です。
私が若いころは庭に椅子を持ち出して、それに座り、首から下は古いテーブルクロスの様な薄いビニールシートを巻き付けて、 後ろを洗濯ばさみで止めて、顔だけ出した格好で頭を刈ってもらっていました。昔は電気でなく手動のバリカンだったので、父が上手く 刈れていない髪の毛を挟んだまま動かすと、あっちこっちで引っ張られて、「あいたた、あいたた。」と叫びながら刈ってもらった ものでした。
それに比べたら電動のバリカンは痛くもないし、昔のように虎刈りになることもなく、立派な仕上がりです。明日は学校で皆に 冷やかされるでしょうが、お互いに『ようし、俺も本気になって頑張るぞ。』とみんなが刺激を受けてくれたらいいなと思います。
彼もこれを機に、心機一転、信仰にも勉強にも本気になってぶつかる姿を見せて欲しいと思います。大切なのは結果ではなくて、 そのプロセスです。真剣に生きる悔いのない生活を送る経験は彼の人生に大きな財産になっていくことでしょう。
今から秋に向かって涼しい風が吹き始めます。頭に涼しさを感じるたびに、原点に帰って坊主頭をさすりながら、『よし。信仰に、 勉強にベストを尽くそう。』と思ってくれたら良いと思います。
怠け者は冬には耕さない。それゆえ、刈り入れ時に求めても、何もない。 箴言20:4