070325
小学校の卒業式
喜入小学校から鹿児島市児童通学保護員の私に卒業式への招待状が届きました。そこで、子ども達になじみの深い、緑のおじさんの 制服姿で出席させていただきました。
私たち来賓が入場すると、すぐに式が始まりました。まず卒業生の入場です。白い花と名前の書かれたリボンを胸にして52名の 子ども達が、保護者や下級生の拍手の中を1〜2メートル間隔で整然と並んで、一人ずつ入場してきました。先日高校の卒業式に 出席させていただいた私は、これは高校卒業生の入場の方がよっぽど簡単だなと思いながら見ていました。高校では整然とでは ありましたが、2列に並んで続々と入って来ていたからです。しかし、小学生の彼らは一人ひとりに集中的に注がれる視線の中、 落ち着いて間隔を取って歩いていました。
しばらくして卒業式の授与が始まりました。また先ほどと同様に一人ずつ間隔を置いて、講壇に登って校長先生から卒業証書を 受け取ります。講壇の上に立った一人ひとりを、みな大きくなったなと思いながら感慨深く見上げていましたが、自分たちの名前を 呼ばれて「はい」と返事するかわいい声には、まだ幼さが残っていました。また、朝の登校時には見ることができなかった緊張した 子ども達の顔が凛々しく見えました。
その後、校長先生が式辞で、「今年大リーグに入った松阪投手は、小学生の時すでにアメリカの大リーグに行く目標を持っていて、 それが原動力となって辛い練習にも耐えて、目標を実現しました。だから君たちも自分らしい目標を持って努力してください。」と 勧められました。
続いて行なわれた教育委員会告示では、モーツアルトのお話から、「彼は6歳の頃から演奏旅行で各地を回っていたので、友だちに 会いたい、家族に会いたいとよく泣いていたそうです。彼は天才と呼ばれていたが、決してそうではなく、たくさんの苦労をしてきた。 またドイツ人の彼は、母国語のほかにイタリヤ語、フランス語を話し、また英語やラテン語で書かれた彼の文章も出てくるほど語学に 優れていました。つまり彼の小さいころからの苦労と、たくさんの国々の人々との交流によって与えられた感動から様々な素晴らしい 歌が生まれてきたのです。だから皆さんも前向きに努力をして頑張ってください。」と話されました。
その後のPTA会長の祝辞も、皆さんの財産であるお友だちを大切にし、夢と目標を持って頑張ってくださいと話されました。
それから卒業生、在校生が向き合って立ち、お互いがお別れの言葉を述べ合いました。そのころになると卒業生の中からすすり泣きが 聞こえ始めました。向かい合う中央に足代が置かれ、どこからか現われた6年生代表のよっちゃん(飯干芳耶さん)と5年生代表の みーちゃん(前田美保さん)がその上に立ち、校旗の引継ぎをしました。朝の登校時に挨拶を交わす二人ですが、なんだか大きく立派に 見えました。
私は素敵な感動的な卒業式に出席させていただけたことを感謝しつつ会場を後にしました。
事の終わりは、その始めにまさり、忍耐はうぬぼれにまさる。伝道7:8
入学があり、卒業があります。卒業までには様々な経験を経ます。そしてそれらの苦労によって人は大きく成長して行きます。 ですから良く思えることも良く思えないようなこともすべてが相働きて益となります。この子達が、これからの人生、どのような環境でも 前向きに生きていって欲しいと思います。
順境の日には喜び、逆境の日には反省せよ。これもあれも神のなさること。 伝道7:14