110123
次男ジュニア
いよいよ、昨年の12月に誕生した次男の子供が東京に帰る日が来ました。母をショートスティに送りだし、妻と鹿児島空港に向かって出発しました。しばらく走ると 車は朝のラッシュにのみこまれ、ノロノロ運転を強いられましたが、15分も走るとまた元のようにスイスイ進めるようになりました。
指宿スカイラインから九州自動車道に乗り継ぎ、空港に着くとすでに次男の嫁とそのお母様、そして違う環境に目をぱちくりして辺りを見回す、いかにも元気そうな 次男ジュニアが待っていました。私たちにとっては、彼は3番目の孫ですが、どの子も可愛くて見ているだけで癒されます。
しかし、次男の嫁が彼を身ごもっている時、つわりがひどく、動けないほどやつれてやせ細った身体で早めに実家の鹿児島県霧島市に帰ってきました。帰ってからも 早産の心配で動けない日々が続き、つわりの苦しみも相まって大変な苦難を強いられしました。さらに、面倒を見られたお母様までもが娘の病院通いや心労でゲッソリ 痩せてしまわれました。
そのような状況下で生まれてきた彼を見て、「お母さんとおばあちゃんを苦しめてたの、あなただったの?」と言いたくても、愛くるしい赤ちゃんの笑顔や様子を 見ているとすべて許してしまい、ただ元気に生まれて来てくれたことを、皆で喜ぶのみでした。
また、生まれてきた赤ちゃんは、次男に瓜二つで、何事もなかったかのように人一倍たくさんの母乳を飲み、やかましいほどの大声で泣き、お母様が嫁に「あなたが したの?」と言うほどの大きなおならをするほど健康で、活発な様子でした。
抱かれている赤ちゃんの顔を見れば見るほど、次男がそのまま小さくなったようで、泣いている顔も、笑っている顔も、あくびする顔までもそっくりです。
また、赤ちゃんの様子を聞いていると、次男の小さいころがダブって思い出されて来ました。彼の泣き声も数軒先までも聞こえるような騒がしいもので、周りから 「ハットリしんぞう」と呼ばれていました。
それは、彼の幼少期に「忍者ハットリくん」というテレビ漫画が放映されていて、それに出てくるハットリくんの弟「ハットリしんぞう」ちゃんが周りを震わす ような大声で泣く子だったので、いつしか彼のことをそのように呼ぶようになったのでした。
しかし、彼は3歳になると首から定期券をぶら下げて、遠くの幼稚園に一人で電車通うような猛者ぶりも発揮しました。
さらに、彼が3歳の時、大人の弁当を一人で平らげてしまって、周りをびっくりさせたばかりか、小学校低学年で偶に外食に行くと「お母さん、僕いつまでお子様 ランチなの?」と聞くほどすでにお子様サイズでは納まらなくなっていました。
彼が高校になると電車で遠くの学校に通うようになり、遅く帰ってくることも多くなりました。すき焼きや鍋物を家族で3分の1ほど夕食で食べて、この分だったら 明日まで充分あるなとひそかに期待していると、あくる朝には水に付けてある鍋を発見するのです。ひよっとして他の入れ物に入れ替えて冷蔵庫に入っていないかと 確かめても見当たりません。
そこで、遅く帰って来た彼に聞くと、「あっ、あれ、全部食べたよ。」と言う返事がいつも返ってくるのです。あれだけの物がどこに入ったのかといぶかるほどの 大食漢ぶりでした。
次男ジュニアが生まれたことで、次男も一層仕事に張りが出来、一家の大黒柱としての自覚が生まれてきたことでしょう。これから家族三人で幸せな喜びの家庭を 築いていってくれるものと思います。
見よ。子どもたちは主の賜物、胎の実は報酬である。若い時の子らはまさに勇士の手にある矢のようだ。 詩篇127:3〜4