030527
牧師の屋久島紀行III
愛によって仕える者になりたい
15歳で屋久島を出て、40年ぶりに同窓会に出席するために島に帰りました。
同窓会の中で、たくさんの人に「どうしてクリスチャンになったのか?」 「どうして牧師になったのか?」と聞かれました。しかし、その場の雰囲気から、 私の救いの証しをしても、福音を語ってもじっくり聞いてもらえそうもないと詳しく 説明するのを諦めました。
しかし、たくさんの人が私が牧師になったことに興味を持っているのは明らかでした。
私は以前、自分の救いの証し、献身の証しのトラクトを作ろう思い、書きはじめて 中途半端に放っておいたことが悔やまれました。
もし、作っておいたなら少なくとも40枚はここではけたであろうし、その内で 半分ぐらいは読んでもらえたかもしれないのに、自分のふがいなさを悔やみました。
それから、同窓会の中で、一人の友人が隣りに来て話し始めました。彼は旅館の 一人息子で昔は良いとこの子という感じでした。
彼は自分の代になって、数億円をかけて旅館を大々的に改装し、屋久島一の 設備のホテルにしました。
しかし、バブルがはじけて小さな観光地のホテルなど、人たまりもなく つぶれてしまいました。彼は今、町外れに小さなレストランを建ててそこで 生計を立てているそうです。
彼の話を聞きながら、彼はたくさんの苦しみを通過して来られたのだなと 感じました。彼が私に語りかけて来てくれたのは、私が彼の苦しみを幾らかでも 分かってくれるのではないかと感じたからだと思います。
しかし、残念ながら会場は彼のお話をじっくり聞かせて頂けるような雰囲気では ありませんでした。
心残りがあるまま帰って来てしまったので、今どのようにしたら彼の痛みを 自分の事として受け取れるか考えています。
私は小さい者であり、力のない者ですが私の信じている神様は、天地を造られ、 すべてを支配しておられる全能の主です。
どのような状況にある人も、私たちを愛し、私たちの祈りを聞いてくださる神様が おられることを知る時、慰められ励まされて、再び立ち上がる力をいただくことが できます。
人生の目的は、生ける神様との関係の回復にあります。絶対者なる神様を 知ることなく真に平安な人生など送れません。彼がこの神様との関係を回復し、 慰められ、新たな生きる力を頂けるように節にお祈りしたいと思います。
彼の痛みや苦しみが軽減され、解放されるように「主よ。私を愛によって 仕える者とならせてください。」アーメン。