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040425

小事に忠実な者

先日ミケランジェロの話を読んで感動しました。彼が33歳になった時、 ローマ法王に、バチカン宮殿にある礼拝堂の天井に、12人の人物の絵画 (システィーナ礼拝堂の天井画「創世記」)を書くよう 依頼されました。

引き受けることにした彼は、400人以上の人物と創世記の9つの場面を取り入れ、 細部にまで繊細なタッチで描かれた壮大な作品を創作しました。その絵画の繊細かつ 独創的な画法は大きく西洋の芸術を変えたといわれるほど評価されました。

しかし、彼は仰向けの姿勢で4年間に渡って描き続けた結果、視力は衰え、肉体も ボロボロになるという大きな代価を払うことになってしまいました。

ある人が、「誰も注意を払わない隅っこの部分まで、何でそんなに丹念に仕上げたのですか。」 と尋ねた時、彼は「人は見ていなくても、神様がご覧になるからです。」と答えたそうです。

私は大雑把な人間で、適当な仕事をして過ごしてきたので、このような人の見えない ところまで注意を払って、全力で取り組むミケランジェロの姿勢には感動を覚えました。

私たちは人の目を気にするあまり、誰にも評価されないと思えることにはどうしても、 力が抜けてしまいがちです。それなのに、彼のように自分の視力や健康を害してまで、 誠実にやり遂げる人には尊敬を覚えます。

先日、教会のお風呂の天井と壁部分のカビ取りを、教会員で、元大工のKさんに お願いしました。

それまでは、私が何度もお風呂のカビ取りに挑戦し、それなりには綺麗にしては きましたが、どうしても天井等や細かい部分のカビ取りまでは思うようにできず、 放置したままになっていたからです。

私の経験から、1時間もあったら終れるだろうと考えていましたが、 彼は3時間過ぎてもまだ続けているのです。

そこで私が、「そんなに綺麗にしなくても、適当でいいんですよ。またすぐカビが 生え始めるのですから。」と声をかけておきました。

しばらくして、彼が終って出てきた後のお風呂場を見てびっくりしました。 天井も壁も隅々に至るまで、新築のように、ピッカピッカになっていました。

さらに驚いたのは、お風呂場にあった洗面器や腰掛までも、綺麗に磨き上げられていたのです。 それを見た私は、彼に対して今まで以上に大きな信頼をおけるようになりました。

小さい事に忠実な人は、大きい事にも忠実であり、小さい事に不忠実な人は、 大きい事にも不忠実です。ルカ16:10

神様は、小さい事に忠実な人は信頼に足る人だから、大きい事を任せようと言われます。 反対に小さい事を適当にする人には大きい事を任せる事はありません。

私たちは主にも人々にも信頼される者になりたいと願います。そのために大切なことは、 かねてから小事に対して誠実な姿勢を培うことが大切だと思います。


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