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040711

空き缶リサイクル

今の子供たちは登校時にランドセルの他にたくさんの荷物を持って歩きます。子供たちに聞くと、それは体操服をはじめ、 プールの道具や、図画の道具、習字道具、スポーツ少年団の道具、それに学校がえりに寄る塾や習い事の道具などなどです。

私たちの小さい頃はランドセル1個で足りたような気がします。尤も、靴も毎日は履いていかないような田舎の小学校で、 40〜50年も前のことですから、時代錯誤もはなはだしいのですが。

さて、毎朝子供たちと会う時に気付く一際大きな荷物があります。それは空き缶の数十個入ったビニール袋です。今、 喜入小学校でアルミ缶のリサイクルをしているからです。しかし、この荷物に関しては決して大変そうな顔をしないで、 皆うきうきしながら持って行きます。

兄弟で小学校に通う子達は、今度は誰が空き缶を持っていくか、取り合いをしてまで持って行こうとします。

先日ビール缶をたくさん詰めた袋を持った子供に聞きました。「お父さんはたくさんビール飲んだんだね」。 すると、「ううん、お父さんはお酒飲まないの。近所から集めてくるの。」と教えてくれました。

また、「お父さんは単身赴任でいないけど、おじさんから貰ってきたの」と同じような事をしている子もいました。 きっとこういう子がまだ他にたくさんいるのだろうなと思いました。

私もアルミ缶があったら、洗っておいて5〜6個貯まったら子供たちに持っていってもらうことにしています。

小学校ではそれぞれのクラスで子供たちが目標を決めて競って回収しています。そして、素晴らしいことには、 これが自分たちのためではなく老人ホームに車椅子を送るためだというのです。

「これが何個集まったら車椅子を買えるの?」と聞くと、「7万個だよ。」と教えてくれました。みんなで一生懸命集めて、 1年でやっと1台買える程度だというのです。

私たちは自分のためには一生懸命頑張ります。しかし、自分の知らない直接関係ない人の為に労するということは 余りありません。しかし、これこそ大切なことだと思います。

リサイクルが叫ばれるなか、子供たちが率先してそれに協力する姿を見、またそれが自分たちのためではなく、 他者に仕えるためになされていることを知って、これこそ素晴らしい、生きた教育だと感じました。

それに引きかえ道を歩くと相変わらず、空き缶が道端や草むらに転がっているのを見ます。もっとみんな 喜入小学校の子供たちの姿勢を見習うべきだとつくづく思います。

しかし、子供たちがこのような活動を続けることによって、回りの人たちに良い影響を与え、素晴らしい 住みよい町になっていく事と確信しました。

真の幸せとは、自分の楽しみよりも、人の幸せの為に役立てたときに感じるものです。

寄るべない者に施しするのは、主に貸すことだ。主がその善行に報いてくださる。箴言19:17

あなた方の間で偉くなりたいと思う者は、皆に仕える者になりなさい。あなた方の間で 人の先に立ちたいと思う者は、あなたがたのしもべになりなさい。マタイ20:26〜27

人に仕えることを知る者が真の素晴らしいリーダーになれるのです。私も子供たちに習って、積極的に仕えることを 学びたいと思います。


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