040829
柴田選手 金への道
アテネオリンピックで日本のメダルラッシュが続いています。
今回のオリンピックには鹿屋体育大学の柴田亜衣選手が水泳競技の400メートル自由形、 800メートル自由形に出場することになり、大学関係者のみならず、鹿児島県民がわが町の代表として、 健闘を期待して送り出しました。
400メートル自由形では彼女のベストタイムを出しましたが、残念ながらメダルには届きませんでした。
800メートル自由形は予選を全体3位という良い成績で決勝に進みました。しかし、本当に強い選手は予選では力をセーブし、 決勝にそれを温存します。したがってそれが即、決勝の順位を現すものとは言えません。みなが決勝でどの程度調子を 上げてくるかで彼女の順位が変動するのです。
いよいよ決勝です。スタートと同時に400メートル自由形の優勝者フランスのマナドゥが飛び出します。 柴田選手も頑張って2位に付け、必死で彼女について行こうとしますが、その差は徐々に開いていきます。
おそらく応援者のほとんどの人の思いは、彼女がこのまま粘って、何とか3位以内に食い込んでメダルを持ち帰って 欲しいだったでしょう。
しかし、600メートルあたりから様子が変わってきました。それは1位で泳ぐフランスのマナドゥとの差が 徐々に詰まり始めたのです。そして750のターンではついに彼女を捉えてしまったのです。
そして最後の50メートル、絶叫に近い大声援の中で彼女はマナドゥの前に出て、アナウンサーの「大変なこと、 大変なことが起きています!」の声を背にそのままトップでゴールしてしまいました。その時、応援の恩師が彼女に 叫んだのが『金だよ、金 信じられるか』だったのです。
彼女は国内大会でも一度も勝ったことがありませんでした。また昨年行われた世界大会においても、400メートル、 800メートル、1500メートルいずれも予選で敗退しました。
しかし、それから彼女の記録は飛躍的に伸び続け、オリンピックに入ってからも自己新を連発して、ついに頂点に達しました。 誰も想像しなかった事が起こったのです。
彼女の事に関して、鹿屋体大水泳部顧問で、ご自身もミュンヘンオリンピックの金メダリストであられる 田口信教先生が興味あることを新聞に書いておられました。
「メダルへの道は、時間と労力を惜しむことなく注ぎ、命がけで執念を燃やして戦っていく世界だ。しかし、 それだけでもメダルを取らせてもらえないのがオリンピックである。チャンスは4年に一回しか回ってこない。 タイミングや運も必要になる。運をつかむには、神様も味方に付けなければ勝てない。学生たちに、 神様を味方に付けるには『神様の立場に立って考え、行動しなさい』とよく話している。柴田選手の口から人を中傷したり、 非難したりする言葉を一度も聞いたことがない。友達やチームを大切にし、人の幸せを応援するだけでなく、 人が嫌がるような清掃を率先して行う選手だ。また、繰り返し支援者への感謝の言葉が出るなど、 神が味方したくなるようなスポーツマンシップの備わった選手である。」
彼女の人となりが伝わってくる素敵なお話です。しかし、聖書は早くからこの真理を伝えています。クリスチャンになると、 主に喜ばれる事が祝福の基だと教えられます。
あなた方は、以前は暗闇でしたが、今は、主にあって、光となりました。光の子供らしく歩みなさい。 光の結ぶ実は、あらゆる善意と正義と真実なのです。そのためには、主に喜ばれる事が何であるかを見分けなさい。 エペソ5:8〜10