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040905

素晴らしいオリンピック精神

オリンピックは国の威信をかけて戦われ、結果がすべての大会のように感じられます。そのために、各国が競って、 メダル獲得のためのチームを組み、科学の粋を駆使して、ひとりの選手育て上げます。

しかし、そのようなオリンピックの中ですがすがしい感動を与えてくれた選手たちもいました。そのうちのひとりは、 800メートルに出場したパレスチナの女性ランナーです。彼女は練習するグランドもなく、教えてくれるコーチや トレーナーもなく、ただひとりで砂浜を走り続けて参加しました。

アテネにきて、選手のために用意されたトレーニング器具を、使い方を教わりながら満面の笑みを浮かべて使用している姿に、 こんなハンディキャップを背負って出場する選手もいること知りました。

大会当日、ひとりだけずいぶん離されて懸命に走る彼女の姿がありました。競技を終えた後、「このような素晴らしい 場所で走れたことを嬉しく思います。」と満足げに話す彼女の笑みがそこにはありました。

また、アフガニスタンの女性ランナー、モキム選手も感動を与えてくれました。彼女は2年前までタリバン政権のもとで、 走ることはおろか家から外に出ることもままならない環境にいました。

サウジアラビヤに難民として逃れた彼女は大好きな、走ることを始めました。そして、整わない環境の中でも一生懸命の練習をし、 アテネの大会に出てきたのです。

大会当日、スタートラインに立つ彼女は、スポーツウエアーで身を包む他の選手に交じって、ひとりTシャツ姿で立っていました。 もちろん彼女も他の選手に伍するほどの結果は出せませんでしたが、一生懸命走る彼女の姿は、見る人にさわやかな感動を 与えてくれました。

そして、今回のオリンピックで、私たちに最も大きな感動を与えてくれたのが、男子マラソンに出場したブラジルの デリマ選手でした。

彼は並み居る強豪を尻目に20キロ過ぎにスパートし、ぐんぐんと差を広げていきました。しかし、36キロ付近、 ゴールを目指して走っていた彼にとんでもないハプニングが起きました。沿道から男の人が飛び出して来て、 彼に飛びつき抱きかかえるようにして沿道に押し出したのです。

デリマは数秒後に走り出しましたが、リズムを崩された彼は、明らかにペースを乱され、後続の二人のランナーに 追い越され3番目に競技場に入って来ました。

しかし、悔しさに顔をゆがめて走ってくるであろうことを想像していた私たちの目に飛び込んだのは、両手を挙げて 歓声に答えながら笑みを浮かべて走る彼の姿拡大版)でした。

「あなたを妨害した人をどう思うか」というインタビューに、「私は彼に対して悪い感情は持っていません。 メダルが取れたことを神に感謝しています。」とさわやかに答えました。彼の明るく振る舞う姿は、見る人に大きな慰めを与え、 私たちにすがすがしい感動を与えました。

「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべてのことに感謝しなさい。」と言われる主は必ずこのような人を 祝福してくださいます。

誰が、主の山に上りえようか。誰が、その聖なる所に立ちえようか。手が聖く、心清らかな者。 その魂をむなしいことに向けず、欺き誓わなかった人。その人は主から祝福を受け、その救いの神から義を受ける。 詩篇24:3〜5


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