041024
天晴れ松井選手
アメリカ大リーグ、アメリカンリーグの優勝決定シリーズはヤンキース3連勝の後、レッドソックスが4連勝して、 奇跡の大逆転で優勝を飾りました。したがって、ヤンキース松井選手の大リーグ2年目の挑戦がこの時点で終わってしまいました。
しかし、今シリーズ彼は名門ヤンキースの4番に座り、4割を超える立派な成績を収めました。 もし、ヤンキースが優勝していたら、MVP間違いなしの好成績でした。
しかし彼は今期、大リーグの4番にふさわしく、ホームラン40〜50本を打ったというわけでもなく、 打率も3割3〜4分を残したわけではないのに、なぜ大事なシリーズで4番を任せたんだろうと不思議に思いました。
そこのところをヤンキースのトーリ監督は、彼は最も信頼できるバッターでノーストライク3ボールからでも 自由に打たせられる素晴らしい選手だと説明するのです。
つまり彼はどのようなときでも平常心を失わず、いつも冷静で自分の栄光よりもチームの勝利のためを考えて 行動できる選手なのです。
彼がそのような選手に成長した背後には、あるエピソードがありました。彼が中学生のとき、彼はすでに傑出した選手で、 もはや中学生のレベルでは抑えられないほどの力を持っていました。したがって、ある大切な試合で全打席敬遠されてしました。
彼が最後の打席で敬遠されたとき、まともに対戦してくれない悔しさで、相手のピッチャーを睨みつけ、 持っていたバットを地面に叩きつけて一塁に歩こうとしました。そのとき物凄い罵声が聞こえたかと思うと、 バチンバチンと彼の両頬をコーチに叩かれていました。
『いいか、これもれっきとしたルールなんだ。そんな態度をとるな。』と怒られました。それから彼は、 どんなときでも冷静に対応できるように変わりました。
彼が高校になってからも、甲子園大会で全打席敬遠され、彼のチームは負けてしまうということがありました。 マスコミは相手チームの監督の、このやり方をいっせいに非難しましたが、彼は一打席一打席いやな顔ひとつせず、 ただ黙々と一塁に歩きました。中学のときの経験が、彼の冷静さを保たせたのです。
どのような状況にあっても、決して冷静さを失わないで常に正しい判断、正しい対応をすることを心がけることは野球だけでなく、 私たちの人生においても、とっても重要なことだと思います。
私たちの感情は意思でコントロールできるのです。私が以前会社に勤めていたとき、私の上司は物凄く厳しい人で、 しょっちゅう怒られました。彼は感情あらわにし、物凄い形相で怒るのですが、そのような時お得意さんが入ってくると、 一瞬のうちに顔色が変わりニコニコ笑いながら、『毎度お世話になります。』と愛想を振りまくのです。
最初、この人は二重人格ではないかと思いましたが、そうではなく私たちはみな、意思によって自分の感情を コントロールすることができるのだと知りました。
私たちが感情を意思によってコントロールすることを怠り、感情に振り回されるとき、必ず大きな失敗を犯してしまいます。 そのためにはかねてから意思によって、感情をコントロールするすべを心得ておくべきだと思います。
怒っても、罪を犯してはなりません。日が暮れるまで憤ったままでいてはいけません。 悪魔に機会を与えないようにしなさい。エペソ4:26〜27
怒ることをやめ、憤りを捨てよ。腹を立てるな。それはただ悪への道だ。詩篇37:8