041107
少年よ大志を抱け
2001年築波大学留学センターが中学3年生の国際比較調査を行いました。
「人類にとって21世紀は希望のある社会になると思うか」という質問に対して思うとこたえたのは、 中国89%、アメリカ69%、韓国63%、日本35%という結果でした。
また、「あなたは自分の将来に希望を持っていますか」という質問に対して、大きな希望を持っていると答えたのは、 中国91%、韓国46%、日本29%という驚くべき結果がでました。
いま、日本の若者の支持を最も得ている言葉は、「その日その日を楽しく暮らす」だそうです。悲しいことに、 今子供たちは夢を持たない。目先の楽しみだけを求める傾向にあります。
これは非常に深刻な状況だと思います。
北大の前身、札幌農学校の初代教頭のウイリアム・スミス・クラーク氏の有名な言葉に「少年よ大志を抱け」という言葉があります。
人は夢があるから努力できるのです。夢があるから忍耐ができ、夢があるから成長していくのです。
昔、わが郷土から出た大関の若嶋津関が言っていました。「夢を描いて夢を食う」
幕下のころは、十両になる夢を描き、十両になるために一生懸命努力しました。十両になると幕内になる夢を持ち、 そのために最大限の努力をしました。幕内には入れたら3役の夢を持ち、努力しました。3役になって大関の夢に向かって努力し、 大関までいけました。
彼は常に夢を持ち、努力によってそれを自分のものにしていきました。わたしたちに、たとえどんな能力があったとしても、 夢を持たないとそれを実現することはできません。
少年たちはみな大志を抱くべきです。そして、その夢に向かって一生懸命努力をして欲しいと思います。
夢を持って努力する人の目は生きています。輝いています。また、あらゆる困難をも征服していきます。そして、 やがてその夢に到達し、大きな喜びを感じるのです。
人は汗して努力するときに、充実感が得られ、夢に到達することによって達成感が得られ、それが生きがいを生み出し、 幸せを実感できるのです。
苦労のない、「その日その日を楽しく暮らす」の現在の若者の生き方の延長線上で、充実感、達成感、 生きがい、幸せは来ないのです。
楽しく、楽しくの延長線上は、エスカレートしていかなければ満足をえられません。それで、今若者の間で問題になっている 麻薬にまで行ってしまうことになるのです。
幻がなければ、民はほしいままに振舞う。箴言29:18
少年たちよ、君たちの前には果てしない可能性があります。目標を持って努力を始めてください。ただ、その夢が 自分だけの野望にならないように気をつけましょう。
先のクラーク先生の言葉は、厳密に言うと、Boys, be ambitious in the glory of god ! 「少年よ神の栄光のために大志を抱け。」なのです。私たちはすべて、神の栄光を現すために生かされています。 ですから、自分が誇るためではなく、神は私に大きなことをさせて下さいましたと言えるようになりましょう。