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050529

平和の使者

先日、イギリスの大学で世界平和のために学んでいる佐々木さんが訪ねて来てくれました。彼とは約5年ぶりの再会で、 懐かしくお交わりをしました。

彼は、私が鹿児島バプテスト教会に在籍している時に、大学生として横浜から鹿児島に来られ、それからしばらく一緒に 教会生活を行いました。また後に、彼と結婚しためぐみさんは私の長男と次男が幼稚園の時にお世話になった先生でした。

彼は小さい時から、ご両親が世界の貧しい国の人々、また苦しんでいる人々の苦しみを思って、救いのために絶えず 祈っておられる姿を見て、大きくなったらそれらの人々のために働きたいと思うようになりました。

それで鹿児島大学の農学部に来られ農業の勉強をされた後、さらに、熱帯地方の農業を深く学ぶためにアメリカに渡り、 コーネル大学国際農業・農村開発の修士課程で学ばれました。

それから、日本国際飢餓対策機構に入りエチオピアに行って、飢餓で苦しむ人々が自立できるように、灌漑用水を作り、 農業を教えて、農村自立支援活動を続けて来られました。

彼のそこでの活動を通して、現地の多くの人々が飢餓から救われ、自立できるようになっていきました。また私たちも 彼からの情報等を通して、飢餓の状況を深く知ることができ、募金活動や啓発活動を通して協力させていただきました。

彼は現地でそのような活動を続ける中で、飢餓の要因は旱魃だけではなくて人的要因に起因するものも多くあることを知りました。 すなわち、彼は戦争や内紛によって土地を追われ、難民となって出て行くことを通して飢餓の状況がさらに拡大しているという 現状を目の当たりにしたのです。特に彼は2000年にルワンダを訪問した際に見た、紛争による深い傷跡に強い衝撃を受けました。

そこで、ルワンダの人々の癒しと和解のために立ち上がることを決意し、イギリスのブラッドフォード大学へ入学し、そこで 平和学博士課程に在籍してルワンダの紛争と平和構築について研究始めました。

そしてこの度、そこでの学習を終えることになり、新しい活動のためにルワンダに行くことになったので、挨拶と協力支援の お願いに先日来られたという訳なのです。

彼は今、現地のキリスト教系NPOのREACH(Reconcilation, Evangelism And Christian Healing for RWANDA)の一員として 働くための準備に取り組んでいます。

REACHは現地のキリスト者による非営利組織で、@平和と和解セミナーと草の根ピースワーカーの養成、A暴力の被害者と 加害者に対するカウンセリング、B生活再建支援プロジェクト、C青少年のための平和教育・交流プログラム、DAIDS感染者支援・ 予防教育などを展開している団体です。

私たちは悲惨な戦争や紛争の現状を見るとき、ことの重大さ、憎しみや利害等の根の深さに臆して、何かを始めようという意欲さえ 失せてしまいがちです。それにもかかわらず、それらの問題に果敢に挑戦しようとする彼らの前向きな姿勢には深く教えられます。

われわれには不可能を可能にする全能の神がついておられるので、自分の小ささを見て諦めてしまうのではなく、全能の神に 目を留めて、信仰によって御業に期待して、進んでいく必要があることを教えられます。

私は、私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできるのです。 ピリピ4:13
あなた方が私から学び、受け、聞き、また見たことを実行しなさい。そうすれば、平和の神が あなた方と共にいてくださいます。ピリピ4:9

彼が主にあってよい働きをされるように、祈り支援してまいりたいと思います。


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