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060205

なんとも不器用な私

先日お風呂の掃除をしようとして、掃除用のブラシの柄を折ってしまいました。まだ買って数回しか使っていない新しいものです。 しばらくは折れた先端を使って掃除していましたが、やりにくいので、新たに一番頑丈そうな柄のついたブラシを買ってきました。

私は小さいころから力の加減が分からない、なんとも不器用なところがありました。小学校に上がってしばらくして、母が私の クレヨン箱を開けてみて『ヒエ〜』と大声を出しました。クレヨンがことごとく折れてばらばらになっていたからです。兄の時は、 クレヨンが折れることはなく、クレヨン箱の中はいつまでも整然と並んでいたというのです。

私としては折ろうとする思いはなく、少し力を入れただけで、折れてしまったり、砕けてしまったりするのです。鉛筆もよく芯が 折れて先が飛んで行きました。多分、腕の力が人より少し強いのだと思います。だから、体は小さいのに相撲はかなり強く、 『若乃花』と呼ばれていました。

大学生になって、ある時ゼミの先生のお宅に大掃除の加勢に学生何人かで、行くことになりました。掃除が始まると直ぐ、先生の お母様と奥様が困った顔して話していました。親切心旺盛な私は、直ぐ飛んで行って『どうしたのですか?』と尋ねました。すると、 「この網戸が外れないのよ」と教えられました。「ああ、大丈夫です。私に任せてください。」と言って網戸を外しにかかりました。 昔の網戸は今と違って木枠でできていました。両手で引っ張って外そうとしましたが、びくともしません。傍らではお母様と奥さんが 心配そうに見ています。それで、少し力を入れてグイッと引っ張りました。すると、バキバキッと嫌な音がして、持っていた両手の 木枠が折れて、網戸が二つ折に重なってしまいました。

すると、先生が飛んできて『お前がいたら家が壊されてしまう。外の仕事をしてくれ。』と家から追放されてしまいました。 仕方なく、寒い外に出てみると、脚立と剪定ばさみを見つけました。そうだ、庭木の選定をして網戸の償いをしようと、一番中心の 大きな木の横に脚立をつけ、剪定ばさみを持って上まで上りました。

その木の姿を見て、『この木はどうも上に伸び過ぎている。少し上を剪定したほうがバランスが良くなるだろう。』と、中心に 不似合いに伸びた木の先を切り落とそうとして、剪定ばさみで切ろうとしましたが、かなり堅い木で少し傷が付いた程度で切れる気配が ありません。それで、脚立に立ってグイッと両手に力を入れました。すると、バキッと音がしたのに、木が切れている様子がありません。 ふと手を見ると、そこには柄の折れた剪定ばさみの無残な姿が見えました。

今度も先生が外まで飛び出してきて、『おい、君は何にもしないでいいから俺の肩や腰でも揉んでくれ』と言われました。先生の肩や 腰はこれまでも何度か揉んできたし、人間だから痛いときは痛いと言うだろうから大丈夫だと思って揉みました。

結局は、何にも加勢にならなくて、壊したばかりだったのに、帰りは他の学生と同じようにネクタイなどのお礼の品を戴いて 帰りました。

神様はこんな取り得のない私を選んで牧師にしてくださいました。神様の選びの基準はどこにあるのだろうと思っていると、 その基準が聖書に書いてありました。

しかし神は、知恵ある者を辱めるために、この世の愚かな者を選び、強い者を辱めるために、 この世の弱い者を選ばれたのです。・・・これは神の御前で誰も誇らせないためです。Tコリント1:27,29

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