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060212

菜の花咲かせ隊

毎年、1月の初旬に指宿市で菜の花マラソンが開催されます。例年、全国各地から大勢の方々が来られて参加されます。1月8日に 開催された今年の大会にも1万4千人を超える方々が参加されました。

朝の9時に指宿市を出発し、開聞町、山川町を通り指宿市に帰る42.195キロの、気の遠くなるような長いコースです。 残念ながら、57歳の私には到底走れる距離ではないと思います。いや、たとえ私が若かったとしても長距離の苦手だった私には、 フルマラソンを走ろうなど考えることは、まずなかったと思います。

先日、指宿市教育委員会のT先生ご夫妻とお交わりをさせていただく機会がありました。お二人は今年も夫婦で参加され、ご主人が 4時間前半の記録、奥様が5時間前半の記録で完走されたということでした。

ご主人は今年10回目の記念すべき大会参加で、奥様は多分、最初のお子さんを出産するときに走られて以来だったと思います。

奥様が最初走られた時は、走ろうと決められた後に妊娠が発覚ました。病院の先生にはそのとき「出産のために、なるべく 歩きなさい」と勧められたそうです。結局、奥様は大会に参加されて、最初の10キロだけ走られて、後は歩かれたそうです。

後日、病院の先生にそのことが分かると、「歩きなさいとは言いましたが、42キロも歩けとは言いませんでした。」と怒られた ということでした。

またご主人のT先生が走られたきっかけは、ブラジルに行かれて向こうで大きな交通事故に遭遇されました。先生は頭蓋骨陥没の 大怪我で、向こうで入院された後、日本に帰られてから再び悪化し、さらなる入院生活を余儀なくされたそうです。

退院されてからは周りの人々が先生に負担をかけない様に、気遣って下さる日々が続きました。しかし、そのような状況下で先生は 自分の体力に徐々に自信がなくなって行くのを感じました。そこで、もう一度自分の体力に自信を取り戻すために、頴娃町で行われる 大野岳マラソンに参加することにしました。このマラソンは大野岳山頂を目指して走って帰る18キロのコースです。しかし、先生は 自分の体力を心配してまず3キロのコースに登録しようと思われました。そして、友人に参加申し込みを頼まれたのですが、 何とその友人は、18キロコースに登録してこられました。びっくりした先生が理由を聞くと「3キロも18キロも登録費は同じだから、 長いほうが得だと思ってそうした」と言われたそうです。

しかし、その18キロに挑戦し、無事完走できたことが自信になり、次からは菜の花マラソンのフルマラソンに挑戦し続けて、 今年は10年になられるということでした。

いろいろな人がマラソンに挑戦する背後には、さまざまな理由があって参加されてるのだなと教えられました。そして、そのときに 聞いたのが「菜の花咲かせ隊」の皆さんの存在でした。

この人たちは最後のランナーがゴールするまでゴール地点で待ち続け、声援を送りながらゴールさせようと作られた団体です。 今年も最後の人の話では、スタートから12時間後の午後9時ごろ真っ暗な中を、当然ゴール地点には誰もいないことを想定して、 それでも何らかの思いを持ちながら完走を目指して走り続けて来られました。すると突然、沿道から大歓声が沸き起こり、励ましの 言葉と拍手で迎えてくれるこれらの人々の姿が目に飛び込んできました。彼は感動して、泣きながらゴールテープを切られたそうです。 毎年、このような光景が見られるので、この団体の名はいつしか「菜の花泣かせ隊」とも言われるようにもなったというのです。

すると、王は彼らにこたえて言います。「まことに、あなた方に告げます。あなた方が、これらの 私の兄弟達、しかも最も小さい者たちの一人にしたのは、私にしたのです。」マタイ25:40

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