060730
エアコンの故障
今まで経験したこともない豪雨が北薩地方(鹿児島県北部)で降り続き、河川が氾濫して多くの被害が出ました。北薩にも親しく 交わりをさせていただいている教会がいくらかあるので、心配しつつ電話をしたら、礼拝に支障をきたした所がありましたが、どこも 無事守られていて安心しました。
また、その日を境に今度は猛暑が九州南部を襲いました。じりじりと照りつける強い日差しにこれからの夏の厳しさを思わされます。 そのような状況下で突然、車のエアコンの調子がおかしくなりました。1〜4まで4段階で車内温度を調整できるようになって いるのですが、最も弱い1だけが利いてそれ以外になると熱風が吹き出します。この猛暑の中、1ではほとんど利きません。車の中に いると大粒の汗が噴き出してきます、かといって窓を開けて走っても、外の熱い空気で結局汗まみれになってしまいます。そこで、 妻はうちわを持ち込んで、盛んにバタバタ扇いでいます。
すれ違う車を見ると、軽トラでもダンプでもみんな窓を閉めて、涼しそうな顔で走り過ぎて行きます。そのような中、私たちの 車だけ全部の窓を開けて、うちわで扇いで走るのは、なんとなく気恥ずかしい思いがします。そんななか、盛んにうちわで私を 扇いだり自分を扇いだりしていた妻がクスッと可笑しそうに、思い出し笑いをしました。
聞いてみると、「あのね、昔エアコンつきの車がどんどん出始めた時のこと、おじさんの家族がまだエアコンが付いていない 自動車に乗っていて、それで街の中を走る時に娘さんたちが、エアコンが付いてない車だと知られるのが恥ずかしいから、窓を全部 閉めて走ろうと言い出し、熱い車内でにじむ汗を笑顔で隠し、みな涼しい顔を作って我慢しながら走ったと話していたのを 思い出したの。」と教えてくれました。
私たちが小さい頃はエアコンなんてなかったけど、そんなに不便を感じないで過ごせたような気がします。夏はうちわ、冬は火鉢で 普通に生活していました。今はどこに行ってもエアコンが効いているので、少しの暑さ、少しの寒さに直ぐダウンしてしまいます。 エアコンなしの車で我慢して走っても、行く先々でエアコンの効いた建物に入るたびに、かいた汗が急激に冷えて風邪を引いて しまいそうです。ですから、今はエアコンなしの車では、到底夏は越せません。近い内に修理に出して直していただくつもりです。
昔と違って、現在はエアコンのない生活は考えられなくなりました。したがって、教会を新築してから、徐々にエアコンを各部屋に 入れてきました。そして、ついに昨年私たちの部屋にもエアコンが入り、すべての部屋がエアコンで調整できるようになりました。 建物が建ってから12年目です。エアコンに囲まれた生活は確かに快適です。そのような中で何気なく今まで過ごして来ましたが、 このたび車のエアコンが利かなくなって、改めて色々なことを考えさせられました。昔は暑い中、風鈴の音に涼を求めました。また、 打ち水をして涼しくなると、幸せを感じました。それが今ではエアコンがないと満足できなくなってしまいました。しかし、いつまでも ふんだんに電気が供給できるわけではありません。また、地球の温暖化の問題もあり、冷房の温度を上げるように勧められています。 自分達の身体のためにも、自然環境を守るためにも、少しは我慢することも覚えたいと思います。
順境の日には喜び、逆境の日には反省せよ。伝道者の書7:14
車のエアコンが故障して、暑さを痛感すると同時に、エアコンによって快適に過ごせて来られたことを感謝しました。しかし、 今からは余り贅沢はしないで我慢することに少しずつ挑戦して行きたいと思わされました。