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060806

感心な子ども達

三男が通っている高校は、私たちが住む喜入町からは電車に乗って50分、それから歩いて20分の所にある進学校です。彼は 学校で勉強するほうが集中できると言って、毎朝5時24分の始発に乗って出かけます。

そのために彼は4時過ぎに起きて、ご飯を炊き、自分の弁当を用意して、4時30分になると、私たちと一緒に早天祈祷会を 始めます。(尤も、彼は早天で寝ていることの方が多いのですが・・・)5時ごろ早天が終わると、大至急朝食のパンをかき込んで、 学校の勉強道具を指定のカバンと大きな補助バッグに詰め込んで、その日の収集ごみを担いで家を飛び出します。(我が家では、 ごみ捨ては彼が担当になっています。)

教会の2階から見ていると、大きな補助バッグを肩にかけ、片手に学校のカバンを持ち、もう片手には大きなゴミ袋を引っ提げて、 駅の方に向かって疾風のごとく走り行く彼の姿が見えます。駅の近くのごみステーション目がけてゴミ袋を放り込むとそのまま駅の 方へ、そこで彼の姿が、いったん家々にさえぎられて見えなくなってしまいます。すると、ゴトンゴトンと電車が近づいて来る音が 反対側から聞こえ始めます。どきどきしながら見ていると、彼が陸橋を爆走する姿が突然見えだします。彼がなんとか電車に滑り込み、 電車が走り始めると、夫婦でほっと胸をなでおろすというのが日課になってしまいました。

すると、時を同じくして教会の直ぐ下を自転車に乗った高校生が新聞を配達して回る姿が見られます。雨の日も風の日も、たまに しかない休刊日以外は毎日配り続けます。この生徒はいつも何時に起きているのだろうか。眠いことやきついこともたくさん あるだろうに。つい心の中で「ガンバレよ」と言って彼を見送ります。

そういえば以前、近くのスーパーで幌付きの大型トラックの荷台からお父さんが手渡すたくさんの黒いビニール鉢に入った植物を 汗びっしょりになって受け取って並べている中学生と思しき生徒さんを見ました。畑で作った花の苗やきゅうりやナスなどの野菜の苗を 販売するためにスーパーの外庭に陳列しているところでした。お父さんと一緒に働いている子どもさんの仕事っぷりは、堂に入って 違和感がありません。きっと、いつも自分の家の畑でも家族の一員としてごく普通にそのように働いてきた結果でしょう。

また、先日の豪雨でさつま町の商店街が屋根ほどまでどっぷり水に浸かってしまいました。中には濁流に押し流されていく家も ありました。壊滅的な打撃を受けて、落胆のなかで洪水の後始末をしている商店街の人々のところに、近所の高校生が大挙して 後片付けの応援に駆けつけてくれて、家の中に積もった泥を掻き出したり、汚れた机や家具をきれいに洗ったりと、汗と泥まみれに なって働いている姿が放映されました。彼らのボランティアの活動に、災害に遭われた方々が非常に力づけられ励まされたと言って、 たいそう喜んでおられました。そのような働く子どもさん方の姿に触れると、とてもさわやかな気持ちにさせられます。

子ども達が汗して一生懸命働く姿は美しいものです。私たちの子供の頃は周りに仕事がいっぱいありました。水道がなかったので どこの子供も水汲みが日課でした。そのほかに鶏の世話や、お風呂の焚きつけなどもあり結構毎日が忙しかったように思いますが、 何故か遊ぶこともたっぷりできていました。今の子ども達にも本気で働いて、本気で遊ぶ体験をして欲しいと思います。

若者をその行く道にふさわしく教育せよ。そうすれば、年老いても、それから離れない。 箴言22:6

子ども達にとって、一生懸命勉強することも大切、真っ黒くなって遊ぶことも大切、しかし一生懸命働くことの喜びを知ることも 大切にしてもらいたいと思います。


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