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060903

感動をありがとう

今年の高校野球は早稲田実業の斉藤君と駒大苫小牧の田中君との壮絶な投げあいで幕を閉じました。決勝戦は早稲田実業、駒大 苫小牧どちらも一歩も譲らない手に汗握る2日間にわたる熱戦を展開しましたと言っても私は観戦したわけではなく、後でテレビ ニュースで見ただけですが、それでも十分白熱した試合の緊張感は味わえました。

確かに素晴らしい両チームでしたが、今年はわが鹿児島代表の鹿児島工業の活躍も県民を興奮の渦に巻き込みました。鹿工野球部の 皆さんに心から感動をありがとうと言いたいです。

ただ、彼等は鹿児島の大会の時はそれほど強いようには思いませんでした。今年の鹿児島の甲子園予選は例年になく、強豪校や 甲子園常連校といわれる樟南高校、鹿児島実業、神村学園、鹿児島商業が序盤で次々と敗退していきました。そして、ベスト8には ほとんどのシード校は残っていないという実力伯仲の大会となりました。

そのような中にシード校でかろうじて残れたのが鹿児島工業でした。その彼らも特別強くはなく、鹿屋高校との決勝も8対7の 僅差での勝利でした。今年は強豪校が早々と敗退したお陰で、ダークホース的な鹿工が優勝できたように思えました。したがって、 彼らの甲子園での活躍は余り期待できないと勝手に思っていました。

さらに甲子園での組み合わせを見てその感は一段と強くなりました。調整の難しい最後の日(大会第7日)の出場で、相手チームは 一度試合を経験して勝ちあがってきた強豪の高知商だったからです。甲子園での初戦は常連校や実力のあるチームでも自分達の力を 発揮できないうちに終わってしまうことが良くあるのに、ましてや甲子園初出場の鹿児島工業は、初戦を勝って勢いに乗る高知商と 対戦しなければならないとは何と言う不運と思いました。

しかし、当日仕事から帰る私の携帯に妻から電話が入りました「鹿児島工業が高知に勝ったよ。監督さんも喜んで、泣いて インタビューに答えてたよ。」と。監督さんの気持ちも分かります。甲子園に来られただけでも感激なのに、晴れ舞台で勝利監督 インタビューを受けようとは、監督さんも感極まったものと思います。

しかも、第2戦は春ベスト8だった日本文理を破って勝ち上がってきた香川西に9対3の大差で勝ってしまったのです。監督も 信じられない様子で「彼らにこんな力があったとは!」と驚いていました。さらに、準々決勝は京都の福知山成美と対戦し、白熱した 試合は2対2のまま延長戦にもつれ込みました。そして、ここでも鮫島君のホームランで、相手を沈めてしまいました。彼らが1戦 毎に強く逞しくなっていくのを感じました。

残念ながら、準決勝は優勝した早稲田実業に惜しくも敗れてしまいましたが、全国でベスト4に輝いた彼らの活躍には県民が熱狂し 感動しました。

さらに、私たちを感動させたのは、彼等は練習場近くの公園の草取りを日課としていて、さらに、甲子園に行ってからも宿泊所の 近くの公園で草取りをし続けていたというのです。また、代打で大活躍した我が喜入町出身の今吉晃一君は、高2の時、腰の骨の複雑 骨折で野球を続けられなくなりました。しかし、ムードメーカーの彼の存在がチームには必要でしたので、監督がチームのために代打 専門で残るように説得しました。一度は野球をやめることを考えていた今吉君も、チームのために代打の一振りに賭けることに しました。しかし、腰の悪い彼はみなと同じように練習できないので、部室の整理や掃除を続けていたと言うのです。このような 子供たちが甲子園に行けて素晴らしい活躍ができたことに大きな喜びを感じました。

あなた方の間で偉くなりたいと思う者は、みなに仕える者になりなさい。あなた方の間で人の先に 立ちたいと思う者は、あなた方のしもべになりなさい。マタイ20:26〜27

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