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070114

生き甲斐のある人生とは?

ガソリン代が高騰して、気軽にドライブにも出かけられなくなりました。私たちの教会は市街地から30キロほどの所にあるので、 一寸出かけるだけでも随分燃料代がかかります。だから、1円でも安いスタンドを見つけてはガソリン入れに走っています。

一方サウジアラビヤではオイルの高騰で好景気が続いているそうです。元々この国自体がオイルによって支えられているので、 私たちのように年金問題や、消費税アップによる家計へのしわ寄せ云々の問題は全くありません。彼らには税金がないばかりか、医療費も 教育費もすべて国が面倒を見てくれます。

それどころか国からお金が支給されているので、働く必要もなくなってきて、今では若者の3分の1が就職をしないで、遊んで 生活するようになってしまいました。国内の企業は、賃金が安く真面目に働く外国人労働者を雇って経営しています。

テレビではサウジアラビヤの若者達が広場に集まってカーレースのようなものをして興じている姿が映し出されていました。彼らは 「仕事なんかしなくても、結婚もできるし、家も持てる、豊かな生活ができるのに、なぜ仕事しなければいけないの」なんて言って いました。

ある意味うらやましく、夢のような社会に見えます。しかし、人間はそんなことで、幸せを満喫し満足できるようには造られて いません。楽しいのはしばらくの間で、すぐにそのような生活に飽きて、愛想を尽かしてしまいます。どんなに楽して楽しい生活を しても、生き甲斐がないところでは、結局むなしさを感じてしまいます。

私たちに生き甲斐を与えるのは、目標に向かって充実した生活を送っているか、あるいは、人のために役に立つことをしているかだと 思います。

サウジアラビヤの若者達の中には、楽して楽しい生活にむなしさを感じ始めた人たちが出てきています。しかし、そのような比較的 真面目な若者達が、こんどはアルカイーダの宣伝に乗って、平和のために、あるいは義のためにという名目で、自分を犠牲にする自爆 テロに駆り出されるようになってしまいました。それはアメリカのニューヨークで起きた同時多発テロの実行犯の大半がサウジアラビヤの 若者だったことからも分かります。また、イラクにも自爆テロのために沢山のサウジアラビヤの若者が駆り出されています。

したがって、贅沢で豊かな生活ができることが必ずしも、幸せな社会を作るとは限らないことが分かります。日本でも私たちの小さい ころは、みな働かないと食べていけない貧しい時代でした。そこで、子ども達も家族のために貝掘りに行ったり、筍を取りに行ったり、 鶏の世話をしたりと勉強以外にも生活のためにすることがたくさんありました。しかし今思うと、あの頃はあれなりに幸せを実感できて いたように思います。

それに比べて、今の日本は随分豊かになり、それなりに贅沢もできるようになってきました。しかし、それと同時に働かない若者も 増えてきています。必死に働かなくてもそれなりに食べていける状況があるからだと思います。

最後にもう一度言わせていただくならば、楽して楽しい生活をすることで人は満足を得ることはできません。人は生き甲斐を 持たなければなりません。そしてそのためには、私たちが目標を持って、日々の努力を重ね、充実感を得られる地道な生活を送ることが 大切であり、また同時に貧しい人、苦しんでいる人々に仕え、助ける為に、正しい犠牲を捧げることが大切なことだと思います。

私は心の中で言った。「さあ、快楽を味わってみるがよい。楽しんでみるが良い。」しかし、これも また、何とむなしいことか。笑いか。馬鹿らしいことだ。快楽か。それがいったいなんになろう。 伝道の書2:1〜2

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