070422
新しい旅立ち
私達の教会はJR喜入駅の近くで、交差点の角に建っています。教会から道を隔てて片側には朝市があり、もう片側の県道を隔てた 所は教会の駐車場になっています。そして、教会の対面の角は八幡川が迫ってきて、県道に沿って流れて行きます。
私は朝市側の交差点に立って毎日、緑のおじさんをしています。朝市と歩道の間の幅一メートル、長さ三メートルほどの小さな 空き地に、桜、梅、びわ、木蓮の木などとつつじが植えられています。今の時期は淡いピンクのつつじの花と赤紫の木蓮の花が 咲いているだけで、もうすでに梅の花や桜の花は散っていますが、梅の木とびわの木には小さな緑色の実がついているのが見えます。 生き生きと緑の葉を広げる今の時期は、これらの木々にとって新しい出発の時だなと思います。
さて、私たち人間の世界でもそうで、交差点で緑のおじさんをしていると、小学校に入ったばかりの小さな一年生達がお兄さん お姉さん達に連れられて登校して来ます。すると今まで一年生だった新二年生が急に大きく立派に見えてきます。今年は入学者が急に 20人も少なくなったので、真新しい制服を着て通る一年生と顔合わせをする機会が少なくて、なんだか寂しく感じます。
今年の一年生で変わったことはランドセルの色です。今までは男の子は黒、女の子は赤が定番だったのに、男の子はブルー系のもの、 グレー形のもの、ブラウン系のものなど、女の子はピンク系のものなども加わって、大変カラフルになりました。そして、この頃は お兄ちゃんお姉ちゃん達が私とハイタッチをして通るのを見て、彼らも手を出してハイタッチしてきます。この子達も6年間この道を 通る間に親しくなり、どんどん大きくなって色々なことを話してくれることだろうと思います。
また、この前まで小学生で私とハイタッチをして登校していた子ども達が、中学一年生になって少し大きめの学生服や、中学校の 青いリボンのついた女子の制服を着てここを通って行きます。上級生がそれぞれ一人か二人で登校するのに比べて、一年生は待ち 合わせて何人かで固まって登校します。まだ学校に慣れないので、集まって行くと少し安心なのかなと思いながら見ています。
また、昨年まで中学生だった子ども達が、高校生になり様々な学校の制服を着て通るようになります。高校の制服はカラフルになり、 ブレザーを着て革靴で行く人もいて、急に大人になったように見えます。
さらに、昨年まで高校生だった人たちが、大学生になったり社会人になったりして通ります。これらの人たちは三男と小中学時代 同級生だった人たちです。近所の女の子は短大に入り、今までの高校の制服とは全く違う、デニムのジャケットにスラックス、それに ハイヒールを履いて行きます。もうすっかり大人の女性という感じです。また、彼の友達の一人はスーツを着て革靴を履き、自転車に 乗ってJRで出社して行きます。もう一人は初心者マークを付けた軽自動車に乗ってよく通ります。大学に行くのか会社に行くのかは 分かりませんが、「みな大人になったな」と思いながら見ています。
春は新しい旅立ちの時、みな新しい気持ちで新しい社会に出て行きます。それぞれが新しい夢を持ってそれぞれの道で頑張られる ことでしょう。しかし、聖書は最も大切なこととして次のように言っています。
人の歩みは主によって確かにされる。主はその人の道を喜ばれる。箴言37:23
主に信頼して善を行え。地に住み誠実を行なえ。主をおのれの喜びとせよ。主はあなたの心の願いを かなえてくださる。箴言37:3〜4