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071014

運動会での英断

10月7日、体育の日の前日の日曜日に鹿児島市内のほとんどの小学校で運動会が行われることになっていました。しかし当日は、 猛暑が続いた昨日までとは打って変わって、激しい雨が降りしきるあいにくの天気となりました。多分、沖縄を直撃した大型台風の 影響なのでしょう。天気予報を見ると今日は70〜80%の降水確率になっています。

児童通学保護員の私は、今日運動会に向かう子ども達の安全登校のために、街頭に立って交通整理をする予定でしたが、この雨では 追っ付け中止の放送があるだろうと家でゆっくりしつつ、中止の連絡を待っていました。しかし、何時になっても有線放送が鳴り出す 気配がありません。そのうちに小学生の男の子が、雨の中傘を差して登校する、信じられない光景が目に飛び込んできました。「えっ、 この雨の中で決行??」。一瞬頭が混乱しましたが、気を取り直して合羽を着て長靴を履いて街頭に飛び出しました。

雨は相変わらず私の合羽を激しくたたきます。そのうち2人の女の子が体操服、運動靴姿に傘を差して登校して来て、「あ〜あ、 私の靴の中が水溜りになっている。」と私に訴えます。私が「この雨でもやるんだ。体育館かどこかですることになるんだろうね。」と 言うと、彼女は「それはないな。」なんて言いながら歩道に流れ込んだ水の中を歩いて行きました。そのあとは誰も歩いて通る人は いませんでしたが、子ども達を乗せて学校へ向かう車は私の前をしきりに通過して行きました。

私が引き揚げる8時前になると雨は少し小降りになってはきましたが、先ほどまでの激しい雨でグラウンドは水浸しだろうし、降水 確率80%では、今からでも中止を宣言するほうが賢明だろうと思われました。

それでも、運動会は強行された模様でした。礼拝を終えるころになると、外は青空さえのぞく上天気になっているではありませんか。 「え〜っ。天気予報はどうなったの?グランドは大丈夫だったの?なんで学校は天気予報以上のことを予測できたの?」と不思議に 思いながら、一応来賓として招かれていたので、運動会会場に急ぎました。

グラウンドに近づくと子ども達の歓声が聞こえてきて、会場に入るとたくさんの人々が朝の大雨などなかったかのようにグラウンドを 丸く取り囲んで盛んに応援を続けていました。

教頭先生に挨拶をして、「どうして決行との英断を下されたのですか。」と聞いてみました。すると、「インターネットで調べたら、 9時から晴れるとあったので、それを信じて決行することにしました。」と教えてくださいました。しかし、7時から8時の間(ちょうど 私が街頭に立っている時間帯)にはひっきりなしに問い合わせの電話がかかったそうです。それにしても、大雨の中、決行を告げる ことにはかなりの勇気がいったことだろうと思います。

教頭の話を伺いながら、「現在は瞬時に多くの情報を集めることができ、的確な判断ができるようになって、良い時代に なったな〜。」と思いました。

私達の小さいころは限られた情報しかありませんでした。今日は雨が降るというラジオの天気予報を信頼し、朝方少し降った雨に よって運動会の中止が宣言されたにもかかわらず、上天気になり、恨めしそうに空を見上げて、お互いに「できたんじゃないの?」なんて 会話を交わすことも良くありました。

それに比べると、現在はインターネット等が普及して、多くの情報を得られるようになりました。しかし、それらの情報を取捨 選択して、正しく管理することが非常に重要になってきたことも事実です。正しい管理ができない限り、知識、情報が増えることが 必ずしも良いことにはならないからです。

私は自分の心にこう語って言った。「今や、私は、私より先にエルサレムにいた誰よりも知恵を増し 加えた。私の心は多くの知恵と知識を得た。私は、一心に知恵と知識を、狂気と愚かさを知ろうとした。それもまた風を追うようなもので あることを知った。実に、知恵が多くなれば悩みも多くなり、知識を増す者は悲しみを増す。」 伝道の書1:16〜18

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