080203
白梅に教えられる
先週は紅梅の木にピンク色の花が満開に咲いているのに、近くにある白梅の木は枯れ木のように茶褐色の枝が、ただ殺風景に伸びて いるだけだと言うことをお話しました。
しかし、今週になってその白梅の木に数ミリの小さな白いつぼみがいっぱい付いているのを見つけました。まだ、良く見ないと 見えない程の小さな白い点々ですが、確実に白梅の春が来ることを予感させます。
白梅の木が白いつぼみを付けるまでは、ただの枯れ木のようにしか見えませんでした。ともすると、枯れ木として切り捨てられて しまう可能性だってあったかも知れません。しかし、その中にはしっかりと命が流れていたということが分かります。
私はこれを見ながら『冬に木を切るな。』という言葉を思い浮かべました。これは冬の間、如何に枯れ木のように見えても、春が 来るまでは外見だけでは分からないので、慌てて切ってしまうことがないようにという教えです。
延いては、私たちには、先が見えない、失望落胆してしまうような、人生に於ける冬の時期を過ごすことが間々あります。しかし、 そのような状況下では大きな決断をしないようにとの教えでもあります。
私たちはともすると、問題の渦中にあるとき、退社することを決断したり、離婚することを決めたり、あるいは自殺することを 決意したりしがちですが、そのような状況下では正しい判断を鈍らせ、間違った決断を下すことが往々にしてあります。そのような時は、 静かに冷静になる時まで待って、それから決断を下しても決して遅くはありません。
私は「会社を辞めたい。」との相談を良く受けます。そのような人の大半は、会社の勤務体制への不満や、人間関係のトラブル だったりします。聞いているとどれもこれも、もっともらしい理由だったりしますが、彼らの心は退社する方向でしか考えていないことが ほとんどです。そのような時は、一度立ち止まり、会社をやめることから離れて、冷静に客観的に見て判断することが肝要です。
不平不満で判断を下したことはたいてい失敗します。だから私は「どうしてもやめたいならその問題に勝利して惜しまれながらやめる ようにしたら。」と勧めます。勝利するように働き始めたら、必ず事態は好転します。それでも前向きに退社するなら、必ず次の職場でも 成功出来ます。わたしは転職自体を悪く言うつもりはありません。ただ次の職場に移るときに、自分の能力を伸ばすために、前向きに 取り組めるかどうかを見極める必要があると思うのです。
離婚の場合等も然りです。不平不満で一杯の時は少し頭を冷やしてから、冷静に判断すべきです。すべてに冷静になる前の早急な 判断はきわめて危険です。
実は、素晴らしいことに、主なる神様があなたにいつも気を配っておられ、あなたが痛み苦しみの中にいる時、神様に向かって祈る なら、いつでも助けの手を伸べて下さるのです。自分で早急な判断をしないで、まず神に祈り現状をそのまま申し上げてみましょう。 主が正しい判断と解決の道を与えてくださいます。
人の道は主の目の前にあり、主はその道筋すべてに心を配っておられる。箴言5:21
心を尽くして主により頼め。自分の悟りに頼るな。あなたの行く所どこにおいても、主を認めよ。 そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる。箴言3:5〜6
熱心だけで知識のないのは良くない。急ぎ足の者はつまずく。箴言19:2
問題が起こったとき、その問題ばかりを見ないで、一呼吸おいて神様を見上げてください。思いもしなかった素晴らしい解決の道が 備えられています。