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080608

父親を尊敬する

父の日のアンケート調査で、「父の日に何を贈りますか?」という質問に対して、「何もしない」というのが半数以上という結果を聞いて、父親の私と しては少なからずショックを受けました。

そう言えば、父親が仕事から帰ってきたら、子どもたちはみな自分の部屋に入ってしまうとか、娘から「お母さん。私のものとお父さんの下着を一緒に 洗わないで。」と言われてしまうとか聞くと、「さもありなん」と思いますが、家族のために一生懸命働いている世のお父さん方はまことに可哀そうだなと 思います。

もちろん、私を始めお父さん方にある程度の責任はあると思います。奥さんや子供さんがたが言いたいことはたくさんあるとは思いますが、それでも なんだか寂しい限りです。

よく考えると、私の小さい頃「尊敬する人は?」と聞かれて一番多かったのがお父さんだったように思います。男の子の6割以上「お父さん」と 答えていたように思います。なのにどうしてこんなに変わってしまったのでしょう。

私は、基本的にはお父さん方は、昔も今もそんなに変わっていないように思います。昔のお父さんだって品行方正で模範的な父親という方はそんなに いなかったでしょう。それなのに家族に尊敬されていたのです。

私は、昔と今の職場環境の違いが大きな原因になっているように思っています。昔は豆腐屋さんに八百屋さんや魚屋さんと自分の家で働いていたり、 大工さんや農家の方にしても比較的子供たちが仕事ぶりを見ることができる家の近所で働いたりできていました。

汗を流して真っ黒くなって働いているお父さんを見ると、少々気が荒く頑固者でもお父さんの凄さや自分たちのために一生懸命働いてくれている姿に 感動して、あこがれたものだと思います。それが「尊敬する人はお父さん」となって現れていたのでしょう。

しかし、現在は多くの方が会社や工場に出勤して働きます。どんなに汗を流し、真っ黒になって働いても家族には何も見えません。それがホワイト カラーのお父さんであってもお金を稼ぐ大変さというのは少しも変わりません。

しかし、残念ながら、家族にはその姿を見せられないのです。家族が見るのは仕事が終わって疲れて帰って来て、横になってテレビを見たり、お酒を 飲んだり、たまには鼻くそをほじったりしているお父さんの姿です。こんなことは昔のお父さん方だってやってたことなのです。少しも変わっていないのです。 変わったのはただ家族の見えるところで働けなくなったということだけなのです。

もしお父さんが汗びっしょりになって家族のために炎天下で働く姿を、毎日見たら、きっと「お父さんの下着と私のと一緒に洗わない。」でなんて 言えなくなると思います。

男の人が一旦外に出たら、辛いことや泣きたいことだってたくさんあります。少々熱があっても仕事をこなすために頑張って出て行かなければならない ことだってあるのです。私がサラリーマンの時、ある日妻が子供たちを会社に連れて来て、「お父さんは家族のために、こんな風に働いているんだよ。」と 教えていました。照れくさかったけど嬉しかったのを覚えています。

ただ私の場合はサービス業だったので、職場に子供たちを連れて入ることはできましたが、同じようにはできない職場環境の方もおられると思います。 しかし、父の日を前にもう一度お父さん方のお仕事の姿を想像して見てください。そして、「お父さんお仕事頑張ってくれて、ありがとう。」の一言でも 書いて渡して下さい。きっと、お父さん方には、新たな活力になると思います。

知恵のある子は父を喜ばせ、愚かな子は母の悲しみである。箴言10:1

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