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080803

出産前から幼児期の子育てV

今回は出産前のお母さん方が持つ次の質問「ちゃんと子育てできるだろうか?」について考えたいと思います。

*お母さん方、大丈夫です。子育てを最初から自信を持ってできる人など、どこにもおりません。みんな不安を抱えながらスタートするのです。特に最初の 子供の時は、すべてが初体験ですので、不安に感じられて当然です。

しかし、心配は要りません。子育てを通して、子供も親も共に成長していくのです。お母さんが赤ちゃんを抱き、お乳を与え、おしめを替え、泣き声を聞く ことによって、お母さんの中の母性ホルモン、プロラクチンが増えて、どんどん母親になっていくのです。

これは私の家庭でもそうでした。妻は子供が生まれると、急速に責任ある母親の姿に代わって行きました。一方私は、何時までも独身みたいなふわふわした 気持ちで、「俺ってまだ子供だな。」と思いながら、父親にはなり切れない自分を見ていました。

さて、この時期のお母さん方の子供とのスキンシップは非常に重要です。この間に母親から、どれくらい愛を受けられたかは子供の健全な精神的成長、 人格の形成に大きくかかわってくると言われています。

ある本に、フランスの皇帝67人中、国民から愛され慕われた人物は、わずか3人で、その3人だけが、生まれ落ちた後、乳母の手に渡されないで、実の 母親のふところで育てられていたと書いてありました。

また、サルの実験で、生まれたばかりの雌の子猿を群れから離して、猿のぬいぐるみを置いた部屋で食事だけ与えて育てました。やがてその猿は成長し、 子猿を生みましたが、子猿を虐待し、育てることができませんでした。愛を受けていないので愛を流せないのです。近頃、母親による虐待の事件が起きて いますが、この実験結果はあながち猿の世界の出来事だけではないような気がしています。

したがって、子どもにとって母親というのは特別の存在です。どんなに優しい乳母や、専門的知識を兼ね備えた養育者がいても、実の母親にはかない ません。ですから、幼児期は環境が許すならばできるだけ母親と一緒にいる時間をたくさん取ってあげていただきたいと思います。

しかし、この時期の母親の苦労は測り知れないものがあります。ある地域の育児アンケートに「あなたは子育てにあなたの全エネルギーの何%くらいを 使っていますか?」というのがあり、一番多かったのが、「80%〜89%」と答えた人でした。この数字からするとゆっくり食事もできない、ゆっくり トイレもいけないような状況の人が一番多いということだと思います。

しかし、この母親の犠牲が子どもには愛となって伝わっているのです。愛は犠牲です。この子のためにどれだけの愛の犠牲を払えたかが、子供の愛の 満たしにかかわってきます。これがやがて「お母さん大好き」と言われて、母親との深い愛の絆で結ばれていくことになっていくのです。

ガッツ石松さんが、テレビで母親が亡くなった時は父親の時の80倍悲しかったと言っていましたが、それほど母親は子供にとって大切な存在なのです。 子育て中のお母さん方、大変ですが、あなたの犠牲は子どもにしっかり伝わっているのです。その労苦は決して無駄になることはありません。

(愛は)すべてを我慢し、すべてを信じ、すべてを期待し、すべてを耐え忍びます。愛は決して絶えることがありません。 Tコリント13:7〜8

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