080824
出産前から幼児期の子育てY
前回まで、2・3歳ごろまでの子供は母親の愛による受け入れ、保護が重要だということを話してきました。今週からは父親と子供との関係について考えてみましょう。
*子供が3歳を過ぎる頃になると父親との関係が重要になってきます。その家庭に尊敬されているお父さんがいるか。信頼されている父親の存在があるかどうかは子供の幸せと成長に大きく関わってきます。
家庭の中でも父親の存在が大きいほど、子供の不安は縮小します。たとえばお母さんが子供たちに向かって「あなたたちは何にも心配しなくてもいいんだよ。家には立派なお父さんがいるんだから。何かあったら、お父さんに言いなさい。お父さんはどんなことでも解決してくれるから。あなた方は良いお父さんで幸せだよ。」と言ってくれると、子供たちは不安を持つことが少なくなります。つまり、子供たちにとって幸せのベースである平安が奪われないばかりでなく、お父さんにとっても励みになります。
前回までお話ししてきたように女性は愛によって生き、愛されることによって幸せを感じますが、男性の場合は尊敬されたり、認められたり、頼られたりするとき、励みになり喜びを感じる傾向があります。
私の場合もドライブしている時、妻から「あなたは良く道を知っているね。運転が上手だね。」と誉められるだけで嬉しくなって、車の外に出て飛び回りたい衝動にかられるほどです。
世のお父さん方は妻から尊敬され、認められる時、自信を持ち威厳を持って子供たちに接することができるようになります。それをお母さんが「お父さんにならないように、しっかり勉強しなさい。」「お父さんと違って、たくさん稼げる人になれるように頑張りなさい。」なんて平気で言っていると、父と子のあるべき関係が崩れて、父親は子供にたいして威厳を持って育てることができなくなってしまいます。
夫から愛されることを求める妻は、夫を尊敬することを始めて下さい。妻が夫を尊敬して初めて子供たちも父親を尊敬することができるようになります。子供に尊敬されているお父さんはいい加減な生活ができなくなり、ますます信頼されるようになっていくのです。
現在は父親受難時代です。お父さん方が子供たちから尊敬されることが難しくなってきているのです。私の小学生のころは、尊敬する人と聞かれれば、男の子の大半は「お父さん」と答えていました。しかし、今の子供たちからは余りそのようなことを聞くことができなくなりました。
それは、昔は八百屋さん、魚屋さん、豆腐屋さんなど子供たちの見えるところで多くの父親は働いていました。ですから多くの子供たちは父親の働く姿をじかに見ることができました。子供にとって父親が汗して働く姿は偉大です。そして、「僕も大きくなったらお父さんのようになりたい。」という憧れがあって、「尊敬する人、お父さん」になっていったんだと思います。
しかし、今はほとんどが子供たちの見えない所、会社や工場で働きます。家族のためにどんなにきつい思いや辛い思いをしても家族からは全く見えません。ただ子供たちから見えるのは、疲れて帰って来て、家でごろごろしながらテレビを見て、休んでいるお父さんの姿です。
だからと言って、父親が遊んでいるわけではありません。昔同様一生懸命働いているのです。ただそれが見えるか見えないかの違いなのです。それをふまえているお母さんが父親を尊敬するように勧めてくれないと子どもは分からないのです。お母さん方、まずあなたが父親を尊敬することを始めて下さい。
妻たちよ。あなた方は、主に従うように、自分の夫に従いなさい。エペソ5:22
妻もまた自分の夫を敬いなさい。エペソ5:33