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出産前から幼児期の子育てZ

前回は母親も子供たちも父親を尊敬しようということを話しました。尊敬されているお父さんがいる家庭には喜びと平安があります。また、尊敬されているお父さんの存在があって、初めて威厳を持った家庭教育がなされるのです。

*さて、子育てに対する父親の役割は自立のための訓練です。子供が3歳ぐらいになると、やがて社会に出て役に立つ人間に成長するように、その年齢に応じての訓練が必要になります。その訓練を通して子供は自信を得るようになり、また社会の秩序も覚えるのです。しかし、その時のお父さんの自覚が薄いと、子どもが成長し、成人になっても社会に出ていけなくなってしまいます。

現在の日本では「過保護」が大きな社会問題になっています。つまり、父親も母親も保護の方ばかりに目が向いて、自立のための訓練を疎かにしています。その結果、過保護になり、やがて我が儘で手に負えない子供になるか、あるいは自信がなくなって自分で判断し行動できない子になるかのどちらかの方向に行ってしまうのです。

近年、勉強は嫌いなのに、社会に出る自信がないので、高校に行き、大学に行って、大学を出ても仕事につけなくてぶらぶらしている若者が増えて来ているのは、過保護による子育てに原因があるように思います。

また、次のような話を聞いたことがあります。フランスのリヨンにあるインターナショナルスクールでのことです。そこには様々な国の子供たちが通っているのですが、ある時「日本人には近づくな。」と親たちの間でこっそり話されるようになりました。

どうしてそのような噂が流されたかと言うと、ある外国の婦人が夕方、日本人の家庭を訪問している時、そこにそこの息子さんが帰ってきました。そして、しばらくすると彼が大声で「俺の皿はどこだ。」と叫んでいるのです。するとお母さんが「はい。はい」と言って、急いで彼の方に行きます。次に「俺のおかずは。」「俺のナイフは、フォークは」と叫びます。その都度お母さんは「はい。はい」と言って息子の所に駆けつけます。そして、最後に息子が「こんなものは食えるか。」と言ったというのです。

それを聞いた外国の婦人は、「日本人の家庭教育はどうなっているんだろう。日本人とあまり親しくすると、子供が悪い影響を受けるといけない。」と思って、そのような噂が密かに広がったということでした。

このような家庭の事例は日本でもまれなケースかもしれませんが、しかし、これに近いケースは意外とたくさんあるのではないかでしょうか。小さい頃の過保護がやがてこのような形で表れてきます。自立のためのしつけは非常に大切です。そして、それには父親の責任が大きくなってきます。

子供たちが健全に成長し、自立していくためには、父親がポリシーを持って、しっかり子供たちをしつけ、やがて社会に貢献できるような人物になれるように、普段から子供たちに関わり、年齢に応じて訓練し育てていく必要があります。

ユダヤでは「父親は、子供たちが社会に出ていけるように訓練しないならば、子供に泥棒を教えているのと一緒だ。」という言葉があると聞きました。子供がある程度の年齢になると、父親が威厳を持って、ある時は厳しい態度で、子育てに積極的にかかわる必要があると思います。

知恵のある子は父の訓戒に従い、あざける者は叱責を聞かない。箴言13:1
愚かさは子供の心に繋がれている。懲らしめの杖がこれを断ち切る。箴言22:15
むちを控える者はその子を憎む者である。子を愛する者はつとめてこれを懲らしめる。箴言13:24

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