081116
次男の婚約にあたってV
妻が次男の幼少期の出来事を2週にわたって書いているのを見て、私も、彼のその後を少し書いてみようと思い、淡い記憶をたどりながら書かせていただこうと 思います。
私の家の子供たちは3人とも理科系なんですが、その中でも次男が一番もの作りが好きだったように思います。彼は空箱があるとすぐ何かを作り出します。妻が今 捨てたはずの空箱がもうないと言ったときはたいてい彼が持ち去って工作していました。
小学5年生頃から彼は宇宙ロケットの設計図を描き始めました。2段式や3段式のロケットの模型で、液体水素だったか液体酸素だったかよく覚えていないのですが、 それらの燃料室を詳しく描いた設計図を何枚も書いて私に持ってきます。きっと何かの本を見ながら参考にして、自分なりに考えていたんだと思います。この子は将来 ロケットを造るような立派な人になるんじゃないかと淡い期待を持っていましたが、しばらくするとそのことは卒業したかのようにぴったり止めてしまいました。
また、彼は小さいころから体は大きくありませんでしたが、だれにも負けないほど食べていました。だから今家族で一番大きくなっているのかもしれません。彼等が 小学生の時は、宿題を終わらせてからでないとおやつは食べてはいけないという我が家のルールがありました。彼には近所に仲のいい友達がいて、いつも一緒に学校から 帰って来ていました。彼としては早く帰って、宿題をしておやつを食べたかったのですが、その子は遊びが好きで、よく道草をして遊びながら帰りました。ある時、 近所の方から、「お宅の子供さんは感心ね。よく道端でノートを広げて勉強をしているよ。」と妙なことを聞きました。道端で勉強するほど勉強好きの子ではないのに、 どうしてなのか聞いてみたら、「友達が道草をして遊んでいる間、自分は家に帰ってすぐおやつが食べられるように、道端で宿題をしてるんだ」というのです。彼には 勉強をさせるとき、食べ物で釣ると上手くいきました。
また、彼は天性の運動神経の良さを持っていました。縄飛びや鉄棒、球技にしてもすぐ習得しました。部活は日曜日の礼拝や集会の都合ですることができません でしたが、高校時代の運動会では学年代表で走ったり、クラスマッチ等で活躍したりしているということを聞きました。彼にじっくり一つのスポーツをやらせたら 面白かったかもしれないと思います。
それから彼はワーシップソングという、いわゆる現代風のテンポの良い讃美歌が好きでした。いつもそのような曲を流しながら、手や頭で調子をとって勉強をして いました。傍から見ながら、「あんなんで頭に入るかい。」と思っていましたが、それなりの成績をとっていましたので、あまり言いませんでした。
彼は高校生になるとお兄ちゃんと同じく東大を目指しました。高校が遠いので毎日夕方6時〜6時半に家に帰ってきます。(尤も電車で寝過ごして、10時頃という こともよくありましたが、)それからご飯を食べ、勉強の前に約1時間会堂で賛美をしてから、やっと9時ぐらいに勉強に取り掛かりました。讃美をすることは良い ことですが、1時間の讃美は貴重な勉強時間を圧縮してしまうので、半分ぐらいで止めたらと時々勧めましたが、彼はそれでも受験まで歌い続けました。今考えたら、 あの1時間が彼をリラックスさせ、再び意欲を持って勉強へと向かわせる貴重な時間になっていたのかなと思います。
大学に入るとお兄ちゃんと同じ寮に入り、アルバイトなどを紹介してもらって、親には生活費の負担をかけないで卒業しました。しかし、兄弟の中では一番 子供っぽい子だったで、結婚できるかしらと思っていましたら、今回良い人に巡り合えて、めでたく式を挙げることができるようになりました。これから二人で、賛美に 満ちた幸せな家庭をぜひ作ってもらいたいと思います。
詩と賛美と霊の歌とを持って、たがいに語り、主に向かって、心から歌い、また讃美しなさい。いつでも、すべてのことについて、 私たちの主イエス・キリストの名によって父なる神に感謝しなさい。エペソ5:19〜20