090524
新型インフルエンザ
新型インフルエンザが世界中で大流行する中、日本では空港や港で外国から入国する人々を検疫官が徹底的にチェックし、日本にウイルスが入り込まないように徹底した水際作戦で対応してきました。特に、多くの人々が渡航するゴールデンウイーク明けの帰国ラッシュが一つの山とみられ、特に多くの検疫官を配置して厳戒態勢をしいてきました。
しかし、残念ながらウイルスはそれらの厳戒態勢の中をくぐりぬけて、日本国内に入り込んでしまったようで、今関西圏を中心に爆発的に感染を広げています。この調子だと日本全国に蔓延するのも時間の問題かと危惧しています。今、全国のドラッグストアーではマスクの需要が増大し、供給が全く間に合わず、品切れ状態が続いているようです。
幸い私たちは、新型インフルエンザに関して、長男で医者の息子から、ずいぶん以前に2週間程度の食糧と水の備蓄、マスク等の準備をするように言われていたので、慌てて買いに走るような事態は避けられて感謝しています。
また、新型インフルエンザの発生後も、逐次情報をインターネットで送ってもらえるので非常に助かります。ただ、今回は弱毒型と言われていて、症状は通常のインフルエンザとあまり変わりないと言われているので、いくらか安心はしています。
さて、私はこの様な病気に関しては、とんと疎くて強毒型、弱毒型と言われると、強い毒性を持ったウイルスと弱い毒性を持ったウイルスの違いぐらいに勝手に考えていました。しかし、先日息子から送られた強毒型と弱毒型の違いの説明を読んで初めて意味が分かりましたので、ここに彼の解説をそのまま載せてみたいと思います。
「強毒型と弱毒型という言葉が報道でたびたび出てきますので、少し解説してみたいと思います。まずウイルスは、ヒトの細胞の中に入り込んではじめて増殖することができますが、そのためにはまずヒトの細胞の表面のでこぼこと、ウイルスの表面のでこぼこがピタッとくっつく必要があります。このウイルスがヒトの細胞にくっつく部分のでこぼこのタンパク質をH(ヘマグルチニン)と言い、このおおまかな形で、ウイルスは16種類に分けられます。H1N1とかH5N1とかのHがそれにあたります。
しかし、くっつきっ放しではウイルスは細胞の中に入り込めません。くっついたところから離れることができて、はじめて細胞の中に入りこむことができます。この離れる時に、ウイルスは細胞の出す分泌液を利用します。とても小さなウイルスなのに、たくみに細胞とかけひきをしているのです。
H1型というのは、ヒトの細胞にくっつくことができるのですが、のどや肺などの、呼吸に関係する細胞の分泌液を使わないと離れることができません。だから普通のインフルエンザはのどなどの細胞にしか入り込めないので、主にのどの症状が出る病気なのです。
ところがH5型というのは、どの細胞が出す分泌液も使うことができます。それなので、H5型は基本的にどんな細胞にも、腸でも脳でもそれこそトリでもヒトでも関係なしに入り込みます。そのためH5型インフルエンザウイルスによる感染症はトリでもヒトでも全身にひどい障害をきたし、致死率も異常に高いという状況を生み出すのです。
そういうわけで、基本的にH5型であれば強毒性で、H1型であれば弱毒性です。ただ、弱毒型と言われるスペインかぜでも、世界で4000万人という莫大な数の人が亡くなっています。弱毒型と言われても安心してはいけないことと、やはりトリインフルエンザのことを忘れることなく、しっかりと対策していくことを、忘れないようにしたいです。」
弱毒型ではあっても、人に免疫のないウイルスなので、爆発的に広がる可能性があります。もう少し広がったら、朝の子供達との挨拶時のハイタッチもできなくなりそうで心配です。
いと高き方の隠れ場に住む者は、全能者の陰に宿る。私は主に申し上げよう。「わが避け所、わが砦、私の信頼するわが神。」と。主は狩人の罠から、恐ろしい疫病から、あなたを救い出されるからである。詩篇91:1〜3