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090802

残念だった皆既日食

46年振りの皆既日食と言うことで鹿児島はその期待に沸きました。たくさんの観測者が離党の屋久島からトカラ列島、奄美大島、徳之島等へ押し寄せるということで準備も大変だったようです。特にトカラ列島の島々は人口100人に満たない小さな小さな島の集まりなので、特にご苦労が多かったことと思います。

沢山の人々が押し寄せて来ても、水もない、食料もない、宿泊施設にしても小さな民宿があるのみです。そこに島人口の10倍以上の人を迎えなければなりません。そこで宿泊施設として、夏場なのでテントを張って簡易の寝泊まりできる場所を確保しました。また水も潤沢にと言うわけにはいきませんが鹿児島から船で運び入れ、何とか備えましたが、問題は食料です。

食料供給のために鹿児島市でプロジェクトチームが造られ、早くから備えてきました。チームの担当者からお話をお伺いする機会がありましたが、数千人分の食糧を準備し、ご飯もこちらで炊いて、炊いたものを持ち込むように計画されていました。ただ、夏の離島ゆえに、台風でも来て観測者が島に入れない場合は、物凄い赤字を計上しなければなりません。しかし、だからと言って、誰かしないといけないことなので係わっているということでした。

私は10年ほど前に、今回脚光を浴びた悪石島に、キリスト教のトラクト配布に行ったことがありました。人口が60名ぐらいの長閑な、小さな部落が一つあるだけで、車は走っていましたがガソリンスタンドはなく、所々の庭先にドラム缶が置いてありました。もちろんスーパーなどはなく、私たちが想像するお店らしきところも見当たりませんでした。村の唯一の民宿は6畳ほどの部屋が3部屋ほどありましたが、旅行者は相部屋で泊まるようになっていました。

テレビでは今世紀最も長く皆既日食が観測できる島として、たくさんの報道陣が入って、各局で悪石等の状況を放映していました。観測の中心になった悪石島小中学校も懐かしく拝見させていただきましたが、あそこの島に1000人の旅行者が来られるなどとは想像もできないほどです。島民たち受け入れ側も大変なご苦労があったものと思います。

さて、皆既日食当日、島々に幸い台風が来ることはありませんでしたが、生憎の強い雨で皆既日食を観測することは、残念ながらできませんでした。しかし、太陽が月に隠れた瞬間、あたりがまるで真夜中になった様に真っ暗になり、鳥やセミの鳴き声が一斉に止み静寂に包まれ、普段では決してできない素晴らしい体験が出来たことが報告されていました。

鹿児島市街地では雨の合間に部分日食を観測することができた様子でしたが、ここ喜入ではその時間帯、雨こそ降りませんでしたが、空は厚い雨雲に覆われたままでした。教会の前の駐車場に二人の若いカップルが腰をおろして、恨めしそうにじっと空を見つめていましたが、ついに雲の晴れ間から太陽が顔を覗かせることはなく、忍耐強く待った二人も最後はあきらめて帰って行きました。

46年前の皆既日食のときは、私はまだ小学生でした。子供ながらに木漏れ日が皆太陽のかたちと同じ、三日月型になっているのに驚きました。何度も影を見たり、葉と葉の間の形を見たりしましたが、どうしていろいろな形の葉と葉の隙間を通ってきた影が何時もと違う三日月型になって映っているのかと不思議に思っていました。その後すっかり忘れていましたが、今回木の葉のすき間がピンホールカメラの役割を果たし、木もれ日の一つ一つが地面に欠けた太陽の形を投影していたということが分かりました。

今回は残念ながら、あの時のような経験をすることも、あの時の感動をふたたび味わうこともできませんでしたが、地球と月の距離に対して地球と太陽の距離は約400倍もあるので、月の約400倍もある大きな太陽が小さな月の影にすっぽり隠れてしまう不思議を観測することができたのだということも教えられました。

天地万物を造られた神様は愛情深いお方であると同時に、ユーモアーのあるユニークなお方であると思います。

初めに、神が天と地を創造した。創世記1:1
ついで神は、「光る物は天の大空にあって、昼と夜とを区別せよ。しるしのため、季節のため、日のため、年のために、役立て。天の大空で光る物となり、地上を照らせ。」と仰せられた。するとそのようになった。それで神は二つの大きな光る物を造られた。大きい方の光る物には昼をつかさどらせ、小さいほうの光る物には夜をつかさどらせた。また星を造られた。神はそれらを天の大空に置き、地上を照らさせた。また昼と夜とをつかさどり、光と闇とを区別するようにされた。神はそれを見てよしとされた。創世記1:14〜18

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