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091122

シンガポール留学Z

(作:佐多 恵悟

CHC(SOTの主催教会)では、毎年イースター礼拝で、ドラマをやっています。毎年内容は様々なのですが、最後にはイエス様が出て来て十字架につく場面があります。 そして、そこで協力してくれるボランティアをSOTで募っていたのです。

面白そうだと思った自分とK兄は、そのボランティアに参加することにしました。その他にも、友達になったインドネシア人、インド人らも含めて、50人近くの ボランティアがSOTから参加しました。

打ち合わせの結果、K兄は舞台の道具を運ぶ係、自分は群衆の一人になりました。

CHCには、こういったドラマをする為の奉仕グループ「Drama Ministry」があって、彼らは常日頃からまさに俳優や女優のような練習をしている、演技のプロ ばかりです。イースター礼拝だけでなく、クリスマス会や父の日、母の日などで、それに合ったドラマを作り、まさにTVで見るような迫真の演技をしておられます。毎回 それは心を打つものばかりで、本当に涙がこぼれ落ちるものばかりです。

もちろん、それは真面目に何度も練習が積まれているからで、彼らは自分たちの仕事が終わると、夜集まって、必死に練習していました。自分たちも時にはきついと 思う時もありましたけど、そんな素晴らしいドラマの一員になれることがうれしくて、必死に練習を続けました。

自分の役は2つ。イエス様が十字架を担いで歩くときに、「イエス様!」と泣き叫びながらついて行く役と、イエス様がよみがえった時に喜んで走り寄ってひざまずく 役です。

本番。イースター礼拝となると大勢の人が来られるため、礼拝は金曜に4回、土曜に3回、日曜に2回の計9回行われました。会場は2つあったのですが、それぞれ 国の東と西にあったので、出演するメンバーは前の礼拝の出演が終わったら急いで裏口からバスに乗って、もう一方の会場に向かうといったハードなスケジュールで 行なわれました。衣装は当時の人々が着てそうな服を身にまとい、着替えずに次の出演を待つといった感じでした。

ところが、そのドラマの内容は本当に素晴らしいものでした。イエス様が十字架を担いで歩くときは、会場の後ろから、客の間を通って舞台まで歩いていきます。 その後ろや回りで自分たちは泣きながら「無実だ!」と叫びながらついて行きます。ローマ兵に鞭打たれながらも血で真っ赤になったイエス様は舞台の上で釘を 打たれます。このときの音響もさながら、いくら演技であっても心打たれるものがありました。

自分は9回の公演中全てで泣きました。最初は演技中笑ったりしないかなと心配だったのですが、本当の涙がこぼれるほどで、観客のほとんども涙を拭いたり、 泣いたりしていました。本当に素晴らしいドラマでした。

そのイースター礼拝全て合わせて、約700人もの人が、イエス様を信じることを決意しました。

まことに、彼は私たちの病を負い、私たちの痛みをになった。だが、私たちは思った。彼は罰せられ、神に打たれ、苦しめられた のだと。しかし、彼は、私たちのそむきの罪のために刺し通され、私たちの咎のために砕かれた。彼への懲らしめが私たちに平安をもたらし、彼の打ち傷によって、 私たちはいやされた。私たちはみな、羊のようにさまよい、おのおの、自分かってな道に向かって行った。しかし、主は、私たちのすべての咎を彼に負わせた。 イザヤ53:4〜6

実はこれには裏エピソードがあって、8回目の演技中、自分はカメラに歯をぶつけて、歯が欠けてしまったのです。半分近くかけて、水を飲むときに沁みるほど でした。それのおかげというかなんというか、Drama Ministryの伝説の人になりました。

まぁ、歯は痛かったんですが、こんな素晴らしいドラマに出られたことを本当に感謝しています。

次回はちょっと友達の紹介に戻ります。でも、この人たちは自分たちのシンガポール生活の中で、とても重要なポジションにいる人なので、説明させてください。 お楽しみに。(^O^)v


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