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世紀の大誤審!?

先日アメリカの大リーグで、誤審によって完全試合達成がふいになると言う出来事が起こりました。完全試合とは1回3人づつ対戦する打者を9回終わるまで全く塁に出さないで計27人の打者を完全にアウトにするという凄いことです。

野球でピッチャ―をしている人なら誰しも完全試合をやることが最高の夢であることでしょう。私がやっていた草野球でもそうなんですから、ましてやプロ、それも野球の最高峰と言われるアメリカ大リーグではなおのことだと思います。

並みいる大打者たちに対して、9回まで1本のヒットも与えないばかりか、フォアボールやエラーさえ与えない投球が出来ると言うのはいかに大投手でも、また最高のコンディションであったとしても、極めて困難なことです。

そのような極めて難しいことを、タイガースのガララーガ投手が成し遂げる寸前に誤審で棒に振ってしまったのです。

それは6月2日のインディアンス戦での出来事です。当日、ガララーガ投手は9回ツーアウトまでヒットもフォアボールもエラーも全く与えない完全試合ペースで快投を演じていました。

そして、あと一人で完全試合というところで、インディアンスの9番バッター、ドナルド遊撃手を迎えました。そこで、ガララーガ投手が渾身の力と集中力で投げ込んだ球をドナルト選手は1,2塁間に打ち返しました。

しかし、1塁手のカブレラが難なく捕球し、1塁のベースカバーに入ったガララーガ投手にトスしました。その瞬間誰もが完全試合の達成を疑いませんでした。しかし、1塁のジム・ジョイス塁審の手は大きく左右に広げられ、セーフを宣言しました。

信じられない判定に会場からはブーイングが起こり、タイガースのリーランド監督も抗議に走りましたが、判定は覆りませんでした。それでも当の本人ガララーガ投手は苦笑いをした程度で次の1番打者、クロー選手を3塁ゴロに打ち取ってゲームセットにしました。

試合後、ジョイス塁審は「あの時はセーフだと思ってジャッジしたが、ビデオを見て私が間違っていたことが分かった」と話し、ガララーガ投手に謝罪しました。それに対して、ガララーガ投手は「誰でも間違いはあります。完全な人は誰もいないから。」と答えたというのです。

そして彼は「誰でも終わったことは変えられない。記録には残らないけれど、皆僕が完全試合をしたことは認めてくれている。特に、僕がやった完全試合は28個のアウトを取った特別のやつなんだから。」とコメントしたそうです。

決して普通のことではありません。彼の努力がふいにされたのですから、人によっては怒り狂っても、だれも批判する人はいないでしょう。しかし、彼は事実を受け入れ、攻めることをしませんでした。彼の潔くて清々しい大人の対応に私たちは驚きを禁じえませんでした。

私たちは目先のことに執着します。また、自分の栄光を求めてしまいがちです。しかし、彼の自分の栄光より間違えたジャッジをして謝罪を求める審判の痛みの方に目を向けた対応には多くを教えられました。

天地の支配者なる神様は、私たちが憐れみ深く、寛容であることを願われます。またそのようにする者に対しては神様ご自身が祝福を与えると約束されてます。

あなたがたの天の父があわれみ深いように、あなたがたも、あわれみ深くしなさい。さばいてはいけません。そうすれば、自分もさばかれません。人を罪に定めてはいけません。そうすれば、自分も罪に定められません。赦しなさい。そうすれば、自分も赦されます。 ルカ6:36〜27

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