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親の恩に報いる

長男家族が3月末から長女の幼稚園の春休みを利用して帰鹿してきました。毎日お腹の底から笑って皆で楽しい日々を過ごしました。そして、長男たちの帰る日は 飛行場まで送って行きました。

空港で一緒に昼食をした後、お嫁さんが突然「お母さん、仕送りさせていただきたいのですが・・・」と言いました。お嫁さんのお母様から、「結婚したからと言って 仕送りをやめてはいけない。」と言われたというのです。

お母様にお電話して、どのように仰ったのかを伺ってみますと、「親の恩に報いるために、それは続けるべきで、援助とかではなく、それは親への感謝としてする ものだと考えます。私も仕送りとまではいかなくても、親に送金して来ました。」と言われました。

また「息子のNさんの方からは言い難いので、あなたの方から言わないと…」と言われて、お嫁さんはお母さんから言われたことに反発もせず、自分から言って 下さいました。

お嫁さんは3代目のクリスチャンで、祖父母様やご両親やご自身の神様へのへりくだりと従順によってこの事があるのだと思って、何とも言われぬ幸せな気持ちに なりました。

私たちはまだ働けていますので収入もありますし、後2年で主人は年金も入ってきます。息子の方はお嫁さんや孫たちをこれから養っていかなければなりませんので、 全く期待も望みをしていない出来事でした。

しかし、昨年の暮れ韓国からの宣教師K先生ご夫妻を招いてクリスマスコンサートをした時、食事中に先生から韓国では親に仕事がなくなったり、体が弱くなって くると当然親と同居し、生活を共にすると言われました。

韓国には年金制度そのものがなく、幼い頃より将来は親を扶養するのだと思いながら成長し、嫁いでくる人もそう決心して結婚をし、親も老後のことは心配なく懸命に 仕事をし、子育てをして生きて行くのだなあと感心して聞いていました。

嘗ての日本には「修身」という教科があって、「親に孝行を尽くし、親の恩に報い」という文言があったようですが、当時の子供たちは親への恩を感じながら、 どうやって恩に報いようか、また孝行を尽くすとはどうすることなのだろうかと考えながら成長していったことでしょう。

お金もないと生活できませんが、人間はそれだけでは生きていけません。英国で『How do you do』運動が出来たのは、老婦人が「今日も誰も声を かけてくれなかった。今日も誰とも話をしなかった。」と日記に書いて、体はどこも悪くないのに死んでいったという出来事を通して始まったと聞きました。

私の母は毎年夏と冬、両方の祖父母の家へ連れて行きました。それは私が大学進学して実家に帰省した時も、結婚してからも、そのことは必ず計画の中に入っていて、 帰る時は必ずお土産を買ってくるように言われました。元気な子や孫の顔を見せることが親への感謝を現わし、安心を与え、生きる力を与えるのだということ等を 教えたかったのだと思います。

そうして成長してきた私も、子どもたちにそのように接し、彼らが東京に進学して帰鹿すると必ず主人の母の所に連れて行きました。その母と今一緒に暮らして いますが、母がどんなに自分を犠牲にして主人達子供が1人前になることをひたすら願いながら生きてきたことだろうと思い感謝しながら共に生活しています。

今回の長男夫婦の優しい顔を何度も思い出しながら体がどんどん元気になって行くことを感じて居ります。このことは私に人間の豊かさとは何なのかということを 考えさせられた出来事でした。

しかし、もし、やもめに子どもか孫かがいるなら、まずこれらの者に、自分の家の者に敬愛を示し、親の恩に報いる習慣を つけさせなさい。それが神に喜ばれることです。・・・もしも親族、ことに自分の家族を顧みない人がいるなら、その人は信仰を捨てているのであって、不信者よりも 悪いのです。Tテモテ5:4,8

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