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職場体験

先日喜入中学校の3年生が3日間の職場体験を致しました。今年も50以上の企業や施設等が受け入れを表明して下さり、子供たちはそれぞれ分かれて幼稚園や保育園、スーパーや飲食店などへ行って様々な仕事体験を致しました。

朝ジャージ姿の生徒さん方が、初めての職場体験に胸躍らせ、また少し不安げに、数人づつ集まってそれぞれの仕事場に向けて歩いて行く姿が見られました。

ある生徒さんはレストランに行かれたようですが、朝から1日中、次から次に運ばれてくる皿洗いに挑戦したという事でした。たぶん彼女達はレストランの制服を着て、お食事を運んでくるウエートレスを想像していたのでしょうが、実はその背後で注文の品をひたすら作り続け、次々に運び込まれる汚れた食器を洗い続けるという目立たない裏の仕事があって、初めてレストランが成り立っていることを身にしみて感じられたことでしょう。

普段はパートのお母さん方がされているお仕事なのだと思いますので、お母さん方の大変さも分かってくれたものと思います。もちろん、今回は体験学習の一環なので子供たちがお金を頂くわけではないでしょうが、社会でお金を頂くことは簡単なことではないことを知ってもらえたら幸いです。

そういえば、長男が東京の大学に行っていたとき、彼は生活費を稼ぐ為にアルバイトをしていたのですが、その中にパン工場の夜のバイトと言うのがありました。ベルトコンベアーを流れてくるパンにソーセージやバナナを素早く詰めて行くバイトで、朝まで延々と続きます。

ただひたすら1点を見つめて、間断なく流れてくるパンに食べ物を詰めたり乗せたりして行く単純作業に、5分が1時間程に感じられ、大変な苦労を強いられる職場のようでした。それで、学生バイトとしては比較的大きな金額を貰えるバイトだったようですが、ほとんどの人が1度来たら2度と来ないような過酷さだったようです。

しかし、しばらくするとそのバイトがなくなってきました。それは世の中が不景気になり、リストラで仕事を辞めざる得なくなった一家の大黒柱であるお父さん方が家族のために毎日そこに通うようになって来たからだという事でした。

バイト生が2度としたくないというような過酷な労働条件下であっても、家族を養うためにお父さん方は、毎日そこにやって来て稼がないわけにはいかなかったのです。世のお父さん方は大なり小なりこのような苦労をして子供たちを育ててくれています。

このように、お父さんにしてもお母さんにしても、子供たちを養い、教育を与え、成長させるために、労苦を厭わず様々なかたちで一生懸命働いてくれているのです。

しかし一方、子供たちは労せずしてお小遣いやお年玉等の大金を手に入れることが普通になってきました。今や小学生のお年玉の平均が2万5千円ぐらいだと聞いて驚きました。中学生になるともっと大きな金額を貰えるのでしょう。

しかし、それだけ自分で稼ごうと思ったら大変なことです。ましてや、以前はお年玉の使いみちのトップが貯金だったのが、今はゲーム機に代わってしまったという事です。この機会にお金の大切さを考えてもらえたら幸いだと思います。

先月は母の日、今日は父の日です。あなたのお年玉やお小遣いのお金はご両親が汗水を流して働いて得た尊いものだと肝に銘じて、ご両親の日頃のご苦労に心から感謝し、この機会にご両親を喜ばせることを、子供たちでひそかに企画して見ては如何でしょうか。

正しい者の父は大いに楽しみ、知恵のある子を生んだ者はその子を喜ぶ。 あなたの父と母を喜ばせ、あなたを産んだ母を楽しませよ。箴言23:24〜25

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