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「何か大きな力」が…
サッカーの女子ワールドカップがドイツで行われ、日本の期待を一身に背負う「なでしこジャパン」が米国をPK戦の末下し、初優勝を飾りました。決勝は 日本時間7月18日早朝にライブで放映され、日本でもたくさんの人々が早起きして応援をし、勝利の喜びを共にされたという事でした。
私も当日朝早く起きてはいましたが、朝1番は神様と個人的な祈りをし、その後の家族との早天祈祷会が終わらないと新聞もテレビもネット等も見ないようにしている ので、7時半過ぎに「なでしこジャパン!金メダル」の報を聞き驚きました。
わたしは、決勝前のなでしこジャパンがワールドカップ初優勝かとの過熱報道に、そのような展開を期待しつつも、正直言って、簡単にサッカー新興国の日本に 優勝できるほど、世界は甘くないと思っておりました。
大会前のアメリカ遠征における練習試合でも身体能力、技術等でもまだまだ格段の差があり、全く歯が立たない相手だと認識させられたのみでした。
しかし、なでしこジャパンは大会が始まってから急成長して強力なチームに変身して行きました。決勝トーナメントに進み、ワールドカップ3連覇を狙う強豪ドイツに 勝ってからは、スウェーデンをも撃破し、決勝にコマを進めました。決勝の試合前には、アメリカチームも大会前対戦した日本とは全く違い、手ごわい相手になっていると 警戒していたようでした。
何故、日本がここまで短期間に成長したのかと言うと、もちろん団結力やチームワークの良さもあったでしょうが、東日本大震災で被災かれた方々に勇気と希望を 与えようとの熱い思いが、絶対諦めない驚異的な粘りに繋がったものと思います。
ドイツのウェルト紙電子版では、佐々木監督のことを、「監督が試合前、東日本大震災のビデオ映像を見せ『本当に苦しい時は、被災地の人々のことを思って頑張れ』 と選手を奮い立たせたエピソードを取り上げ、『精神力が勝敗を分けるサッカーで、監督は選手の心をつかんだ。卓越した指導者だ』と伝えていたそうです。
一方、英ガーディアン紙は「3月の地震と津波でいまだに動揺している国民に、心の安らぎを与えるという偉大な目標に日本チームは常に動かされていた」と 分析。 米チームのエースFWワンバックも「米国以上に日本はチームが勝つことを必要としていた。彼女らは決してあきらめなかった」と話したそうです。
日本代表の丸山選手も(優勝メダルを見て)「すごいですよね。重みのあるメダルです。震災以来、日本が苦しい状態だった。震災で復興に立ち上がる人たちの姿を 見て、私たちも力をもらった。その力が優勝に導いてくれた。日本で一つになった勝利だと思う。」と話していました。
また、サッカーの女子ワールドカップ(W杯)での、日本(なでしこジャパン)の初優勝を欧州のメディアは「驚き」をもってトップ級のニュースとして報じ、 プレーの正確さや「粘り強さ」を称賛するとともに、東日本大震災を克服しようとする「何か大きな力」(米 ゴールキーパー・ソロ)が勝利を呼び込んだとの見方を 伝えたそうです。
神様は被災地の人々を励まし、勇気と希望を与えるために「なでしこジャパン」にチャンスを与えました。彼女たちはそのチャンスを忍耐と前向きな努力をもって 生かし、優勝を勝ち取りました。阪神大震災時の「がんばれ神戸」で優勝をしたプロ野球オリックスのように。
勝負は必ずしも力のある者が勝つのではなく、能力のある者が必ず合格するのでもなく、才能ある者が必ず成功するのでもありません。神の下さるチャンスを生かす 者が勝利するのです。
私は再び、日の下を見たが、競走は足の早い人のものではなく、戦いは勇士のものではなく、またパンは知恵ある人のものではなく、 また富は悟りのある人のものではなく、愛顧は知識のある人のものではないことがわかった。すべての人が時と機会に出会うからだ。 伝道者の書9:11