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小さな挑戦者たち

ここ鹿児島でも朝晩はかなり冷え込むようになってきました。つい数週間前まで朝の子供たちの街頭指導は半袖の制服を着て行っていたのですが、ついに先週長袖の 制服に着替えました。すると今週はさらに寒くなってきましたので、長袖制服は数回着ただけで仕舞い、裏ボア付きの防寒ジャンバーに防寒用の厚手の手袋に 変えました。

急な気候の変化で子供たちも寒い寒いと震えながら歩いて来ます。しかし、今年は3年生の男の子数人が未だに白の半袖制服のままで登校して来るのです。 子供たちに「寒くないのかい。」と聞くと「別に普通。」とか「暑い。気持ちいい」なんて返事が返ってきます。そのような子供たちの痩せ我慢している姿を 微笑ましく見ています。

また、一人の男の子は冬の制服を着て家を出て来て、私が街頭指導している所まで来ると、制服を脱ぎカバンにかけて、そこから半袖姿で登校します。そこで、 「どうして途中で冬服を脱いだりするの。」と聞くと「こうしないとお母さんがうるさいんだ。」とのこと。お母さんには心配かけないようにして、半袖挑戦に 加わっている様子でした。

その内の一人の子に「いつまで半袖で行くつもりかい。」と聞くと「冬じゅうずっと」とのこと、「どうして半袖で行くことにしたの」と続けて聞くと、「先生と 競争してるの。」との答えが返ってきます。「えっ、それでは先生も半袖なの。」と聞くと「うん、先生はずっと半袖なんだよ。」と言っていました。

ただ、先生との約束事として、「風邪をひいた時は半袖ではなく、必ず長袖を着るように言われているので、これは守らなければならないんだ。」 という事でした。

そういえば、6年生のS君は毎年半袖のみの登校です。彼は家にも長袖は持っていないと言っていました。ただ、そのような彼が長袖制服を着る時が年間に数日 あります。それは入学式と卒業式に出席する時です。その日には家から制服を着て登校しないといけないそうで、口惜しそうな感じで登校してくる彼の様子が 印象的でした。

S君をはじめ、寒さにくじけ様とする自分の弱さに勝利しようと、果敢に寒さに挑戦する彼らの姿に拍手を送りたいと思います。「とかく今の子はひ弱で忍耐が 足りない」とかよく言われますが、彼らがそうではないことを証明してくれているように思えます。

実は私も小学5年生の時、同じような挑戦をしたことを懐かしく思い出します。当時はまだ学校の制服とかはありませんでした。冬になるとそれぞれ長ズボンに セ―タ―やジャンバー等を着て登校していました。

誰に言われたわけでもなかったように思いますが、その冬中半ズボンに薄着で通そうと決意しました。母は私の事を心配して「もう止めたら」と何度も勧めましたが 続けました。実は寒がりの私には相当応えていました。特に足の寒さにはまいりました。強く吹いてくる海風をうけた脚はいつも白く固まったようになっていました。 しかし、挫けようとする自分に打ち勝つ満足感がありました。

ただ、この地に来て驚いたことがありました。それは、この地方の冬の制服はみな半ズボン、スカートなのです。みんなが真冬の雪の降る日でも半ズボン、 スカート姿で登校するのを見ると、防寒具で完全防備の私まで寒くなってきそうな気がします。

さて、半袖半ズボンの小さな挑戦者たち、君たちがさらに強い精神力を持つ逞しい子に成長することを期待して見守って行きたいと思っています。無理しないで 頑張って下さい。

そればかりではなく、患難さえも喜んでいます。それは、患難が忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を生み出し、練られた品性が 希望を生み出すと知っているからです。この希望は失望に終わることがありません。ローマ5:3~5

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