111204
真のメリー・クリスマス
早いもので今年も師走に入りました。ここ鹿児島では毎年12月1日にみなと大通り公園にある64本のけやきに取り付けられた約10万個の電球が一斉にライトアップ されます。
又、わが教会の入り口や会堂もすっかりクリスマス1色に飾り付けられました。講壇にはロウソク立ての燭台が置かれ、会堂の壁には沢山の小さなリースが 飾られました。又壁の高いところにはクリスマスツリーを織り出したタピストリーも取り付けられました。後は鉢植えのツリーとポインセチアを講壇に飾ったら クリスマス準備OKというところです。
さて、私のクリスマスの迎え方もずいぶん変わって来ました。小さい頃は枕元にぶら下げた靴下にメンコやビー玉が入っているのを見て喜ぶ日でした。メリー・クリス マスなんて言葉を聞いたこともなく、クリスマスはただ良い子にしていれば、サンタクロースがプレゼントを持ってきてくれる嬉しい日として捉えていました。
大学時代はミッションスクールの50人の男子寮で過ごしました。そこではクリスマス祝会なるものがあり、それなりのクリスマスの迎え方をしました。
と大声で歌い(叫び?)、その他「きよしこの夜」なども英語であまり意味も考えずに全員で歌って、プレゼント交換をし、楽しく過ごしました。
クリスマスの日の楽しみの一つは1年に1度だけ出る特別料理でした。ローストチキンにコーンのスープ等というかねてでは考えられない、またむさくるしい男どもには 全く不似合いな豪華で上品な料理を戴くことでした。
ある年は大学の学長さんを招待して一緒に会食することになりました。寮長だった私は否応なく学長と向かい合う席に座らされました。珍しい料理に食欲を駆りたて られガツガツ食べていると、学長が私に「スープはスプーンをこのように持って手前から先に押し出すように食べるのですよ。」とか、「ローストチキンは・・・」とか いろいろと優しくマナーを教えてくれました。
私は心の中で「そんなことどうでも良いから美味しく食べましょうよ。」と思いながらも、そうとは言えず、学長に言われたように上品にちょろちょろ食べて、その 年は特別料理をあまり美味しく味わえませんでした。
しかし、何と言っても私達男子寮のメンバーにとってクリスマスの最大の喜びはクリスマスイブに女子寮に行けることでした。女子寮の玄関の前に立って全員で ローソクの火を灯し、先ほどのメリー・クリスマスの歌を何度か繰り返して歌っていると、玄関が開きます。そこで、一斉に「メリー・クリスマス」と言って挨拶をし、 寮の中に入れて戴きます。それから一緒にお茶やお菓子を戴きながら歌などの出し物を出し合って至福の時を過ごすのでした。
小さいころのクリスマスも大学時代のクリスマスもそれなりに楽しくて、嬉しいクリスマスでしたが、クリスチャンになってみるとあの当時のクリスマスは全く 的外れのメリー・クリスマスだったことが分かりました。
神のみ子が私達の救いのために人となって生まれて来てくださったことを知ったことによって私の人生は全く変わりました。クリスチャンになって初めて真のメリー・ クリスマスを叫ぶことが出来るようになったのです。
すべての人を照らすそのまことの光が世に来ようとしていた。この方はもとから世におられ、世はこの方によって造られたのに、 世はこの方を知らなかった。この方はご自分のくにに来られたのに、ご自分の民は受け入れなかった。しかし、この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた 人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった。ヨハネ1:9~12
暗やみの中にすわっていた民は偉大な光を見、死の地と死の陰にすわっていた人々に、光が上った。マタイ4:16