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ロンドンオリンピック

4年に一度のスポーツの祭典・オリンピックがイギリスのロンドンで開催されました。日本の選手団の活躍の様子が逐次送られてきます。今回のオリンピックは 何時になくメダルラッシュが続き、近年暗いニュースが多く気がふさぎがちだった日本中に喜びと活気を与えてくれています。

特に、競泳の男子、女子のメドレーリレーや卓球団体、バトミントンペア、体操団体、フェンシング団体、アーチェリー団体などの団体競技でのメダルラッシュ、 さらには男子サッカー、女子サッカー、バレーなどの団体競技も次々に世界の強豪を下しメダルに向かって勝ち進んでいます。

日本人はとりわけチームワークが良いようで、個人競技より励まし合い補い合って戦う団体競技の方が得意なようです。個々の身体能力は劣っていても、 チームワークでそれらを補い合って、素晴らしい力を発揮していることに感激します。

さて、ロンドンは日本との時差8時間ということで、大半の競技が日本の夜半過ぎに行われているせいもあって、日本中が応援のために総睡眠不足の状態に させられています。私もスポーツ大好きですが、もう若くもないので、あくる日に疲れを持ちこさないようにと遅くとも12時までには寝てしまいます。そこで、 もっぱら明くる日のニュースで結果を知り、遅ればせながら喜んでいる状態です。

ただこの様に歓喜に沸く日本選手団の中で、一つだけ気がかりになったものがありました。それは男子柔道の選手達です。他の国の選手たちが銀メダルや銅メダルが 決まるたびに笑顔で抱き合い、喜びを爆発させているのに、日本選手は銀メダルや銅メダルを取った選手までも、まるで敗者のような浮かない顔をして競技用の 畳〈マット〉から降りて来ていました。

日本のお家芸である柔道なので金メダルを取ることが至上命令化され、皆悲痛な面持ちで大会に臨み、それぞれが金メダルを取らなければならないという プレッシャーに押しつぶされ、実力を発揮できないままに敗退する選手が相次ぎました。

しかし、もうすでに柔道は日本だけのものではなくなり、今や世界中に沢山の競技者がいるようになりました。フランスは日本の4倍の柔道人口がいると 言われています。

もう他の競技のようにプレッシャーを感じないで、銀メダルでも銅メダルでも喜びを爆発させていたら良いと思いました。そうすることで、全体のムードが 明るくなり、他の競技選手のように思わぬ力を発揮することが出来るようになったかもしれません。

負けてはいけないという思いが身体を委縮させ、力を出せなくしているのだと思うので、勝っても負けても楽しもうというような気持ちでぶつかって行って 欲しかったと思います。みんな、日本の中で、熾烈な代表選を勝ち進みオリンピック出場を勝ち取られたのですから、喜んでその場の雰囲気を味わって帰って来て 戴きたいと思います。

近代オリンピックの創始者であるフランスのピエール・ド・クーベルタン男爵はオリンピックは、『参加することに意義がある』 『オリンピックで重要なことは、 勝つことではなく、参加することである。 人生で大切なことは、成功することではなく、努力することである』 とオリンピックの基本精神を説かれました。

オリンピックは人一倍努力した者だけが参加できる祭典です。皆、胸を張って帰国の途について頂きたいと切に思います。

労苦した農夫こそ、まず第一に収穫の分け前にあずかるべきです。Ⅱテモテ2:6

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